概要情報
| 事件番号・通称事件名 |
大阪府労委令和6年(不)第34号
不当労働行為審査事件 |
| 申立人 |
X組合(組合) |
| 被申立人 |
Y会社(会社) |
| 命令年月日 |
令和7年7月14日 |
| 命令区分 |
全部救済 |
| 重要度 |
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| 事件概要 |
本件は、組合が団体交渉を申し入れたところ、会社が、団体交渉の開催を拒否したことが不当労働行為に当たる、として救済申立てがなされた事案である。
大阪府労働委員会は、労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為であると判断し、会社に対し、(ⅰ)団体交渉応諾、(ⅱ)文書手交を命じた。
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| 命令主文 |
1 会社は、組合からの令和6年6月21日付けの団体交渉申入れに応じなければならない。
2 会社は、組合に対し、下記の文書を速やかに手交しなければならない。
記
年 月 日
X組合
執行委員長 A様
Y会社
代表取締役 B
当社が、貴組合からの令和6年6月21日付け団体交渉申入れに応じなかったことは、大阪府労働委員会において、労組法第7条第2号に該当する不当労働行為であると認められました。今後、このような行為を繰り返さないようにいたします。
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| 判断の要旨 |
1 争点
組合の令和6年6月21日付け団体交渉申入れ(以下「本件団交申入れ」という。)に対する会社の対応は、正当な理由のない団体交渉拒否に当たるか。
2 争点に対する判断
本件団交申入れの要求事項は、組合員の労働条件に関する事項であり、義務的団交事項に当たることは明らかである。また、本件団交申入れ以降、本件申立てまでの間、団交は開催されず、組合が会社に対し、警告書及び要請書を送付したにもかかわらず、会社から回答がなかったことが認められる。
そうすると、本件団交申入れに会社が応じなかったことに正当な理由がなければ、労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為に該当することになるが、会社は、この点について、なんら主張及び立証を行っておらず、正当な理由があったと認めることはできない。
したがって、会社の対応は、正当な理由のない団交拒否に当たり、労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為である。
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| 掲載文献 |
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