概要情報
事件番号・通称事件名 |
神奈川県労委令和3年(不)第8号
海新不当労働行為審査事件 |
申立人 |
X組合(組合) |
被申立人 |
Y会社(会社) |
命令年月日 |
令和3年11月8日 |
命令区分 |
棄却 |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、会社が、①組合員Aの異動について、組合に連絡・協議しなかったこと、②組合に連絡・協議しないで、Aに対して異動通知を交付したことが不当労働行為に当たる、として救済申立てがなされた事案である。
神奈川県労働委員会は、申立てを棄却した。 |
命令主文 |
本件申立てを棄却する。 |
判断の要旨 |
1 会社が、組合にAの異動について、連絡・協議しなかったことが、労組法第7条第2号に該当するか否か(争点1)
組合は、会社が組合にAの異動について連絡・協議しなかったことが、労組法第7条第2号に該当する旨主張するが、組合は、そもそもAの人事異動を交渉事項とする団体交渉の申入れをしていないから、会社の団体交渉拒否も認められない、
よって、会社が組合に連絡・協議しなかったことが労組法第7条第2号に該当するとは、認められない。
2 会社が、組合に連絡・協議しないで、Aに対して異動通知を交付したことが、労組法第7条第3号に該当するか否か(争点2)
派遣先との派遣契約期間の終了に伴い、次の派遣先を決定することは、期間の定めのない雇用契約を締結している派遣元会社の対応として当然のことであって、組合と会社の間で特段の取決めがなかったことからすれば、会社が組合に連絡・協議しないで、組合員に対して次の派遣先の通知を交付したことで、直ちに組合内部の動揺を招くことは認められない。
加えて、本件申立てにおいて、組合はAとの間で、疑心や対立が生じたとするが、当委員会の求釈明に対して、具体的な主張をしていない。
よって、会社が組合に連絡・協議しないで、Aに対する異動通知を交付したことが労組法第7条第3号に該当するとは認められない。
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掲載文献 |
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