概要情報
事件番号・通称事件名 |
大阪府労委平成30年(不)第64号
不当労働行為審査事件 |
申立人 |
X組合(「組合」) |
被申立人 |
Y会社(「会社」) |
命令年月日 |
令和元年10月1日 |
命令区分 |
全部救済 |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、解雇を通告された従業員が組合に加入し、組合が組合員の解雇等を議題とする団体交渉を申し入れたところ、会社はこれに応じず、会社が団体交渉に応じたのは組合員と会社との間で労働審判上の和解が成立した後であったこと、が不当労働行為であるとして申し立てられた事件である。
大阪府労働委員会は、会社に対し、支配介入に該当する不当労働行為であるとして、文書の手交を命じた。 |
命令主文 |
被申立人は、申立人に対し、下記の文書を速やかに手交しなければならない。
記 年 月 日
組合
執行委員長 A 様
会社
代表清算人 B
貴組合からの平成30年5月22日付け団体交渉申入書に対する当社の対応は、大阪府労働委員会において、労働組合法第7条第3号に該当する不当労働行為であると認められました。今後、このような行為はいたしません。 |
判断の要旨 |
30.5.22団交申入書に対する会社の対応は、労働組合法第7条第3号に該当する不当労働行為に当たるか。
組合にまともに向き合おうとせず、会社の責めに帰すべき事由により、30.5.22団交申入書に係る団交が、団交申入れから約3か月半もの間、開催されていない状況下において、労働審判で、30.5.22団交申入書に関する事項について、当該組合員との間で合意をなした会社の対応は、組合の存在を著しく軽視したものであるとともに、30.5.22団交申入書に係る団交を行う意義を失わせ、もって、組合員の組合に対する信頼を毀損する、組合に対する支配介入であるといわざるを得ない。
以上のとおりであるから、30.5.22団交申入書に対する会社の対応は、労働組合法第7条第3号に該当する不当労働行為である。 |
掲載文献 |
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