概要情報
事件番号・通称事件名 |
大阪府労委平成29年(不)第26号 |
申立人 |
X組合(組合) |
被申立人 |
Y府(府) |
命令年月日 |
令和元年6月10日 |
命令区分 |
棄却 |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、府が、①非常勤講師組合員3名について、(i)団体交渉
において、団体交渉事項である勤務・労働条件についての回答を遅らせ、
平成29年4月1日までに回答を行わなかったこと、(ii)勤務校や配当時間数について組合への情報提供を拒否したこと、(iii)組合の頭越しに同組合員らに平成29年
度の労働条件について打診を行い、
辞令を交付して同年度の勤務を開始させたこと、②特別非常勤講師である組合員3名について、(i)団体交渉において、
平成29年度に雇用継続することなどの団体交渉事項について回答を行わないまま同年4月1日から任用しなかったこと、(ii)他の府立学校での状況等を説明することなく、
同日以降も任用しなかったこと、
がそれぞれ不当労働行為であるとして申し立てられた事件であり、大阪府労働委員会は申立てを棄却した。 |
命令主文 |
本件申立てをいずれも棄却する。 |
判断の要旨 |
1 29.2.1団交申入れに対する府の一連の対応は、
労働組合法第7条第2号及び同条第3号の不当労働行為に当たるか。
29.2.1団交申入れ後の、非常勤講師である組合員3名に関する、府の一連の対応は、
いずれも不誠実な対応であったと認めることはできず、また、組合と府の間で締結された、
今後正常かつ良好な労使関係を形成するよう努めることなどが記載された28.2.5協定書を府が遵守しなかったともいえないことから、
支配介入とも認められず、いずれも労働組合法第7条第2号及び同条第3号の不当労働行為に該当するとはいえず、
この点に関する組合の申立ては棄却する。
2-1 29.3.24団交申入書及び29.3.25団交申入書のうち特別非常勤講師である組合員3名の平成29年度雇用継
続申入れに対する府の一連の対応は、労働組合法第7条第2号及び同条第3号の不当労働行為に当たるか。
29.3.24団交申入書及び29.3.25団交申入書のうち特別非常勤講師である組合員3名の平成29年度雇用継続申入
れに対する府の一連の対応は、
不誠実なものとも28.2.5協定書の誓約を反故にするものともいえないのであるから、労働組合法第7条第2号及び同条第3号の不当労働行為に該当するとはいえず、
この点に関する組合の申立ては棄却する。
2-2 府が、特別非常勤講師である組合員3名を平成29年4月1日から本件申立てまでの間に任用しなかったことは、労働組
合法第7条第1号及び同条第3号の不当労働行為に当たるか。
府が、
特別非常勤講師である組合員3名を平成29年4月1日から本件申立てまでの間に任用しなかったことは、組合員であるが故の不利益取扱いとも、
組合に対する支配介入ともいえず、労働組合法第7条第1号及び同条第3号の不当労働行為には当たらない。よって、
この点に関する組合の申立てを棄却する。 |
掲載文献 |
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