労働委員会命令データベース

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概要情報
事件番号・通称事件名  三重県労委平成30年(不)第2号
伊藤製油不当労働行為審査事件 
申立人 
被申立人  Y会社(「会社」) 
命令年月日  平成31年2月21日 
命令区分  却下 
重要度   
事件概要   本件は、被申立人Y会社が申立人Xに対し、①平成27年9月1日付けで、同年10月1日から、職能資格等級を降格し、基本給を減額し、同年9月15日を期限として始末書の提出を求めたこと、②平成28年1月15日付けで、同月31日をもって懲戒解雇を通告したこと、③平成27年12月11日に支給される冬期一時金を無断減額したことが、労働組合法(以下「労組法」という。)第7条第1号及び第3号の不当労働行為に該当するとして、救済申立てがあった事件であり、三重県労働委員会は本件申立てを却下した。 
命令主文  本件申立てを却下する。 
判断の要旨  1(1) 本件において申立人が審査を求める「不当労働行為を構成する事実」は、平成27年9月1日付けの降格減給処分、平成28年1月15日付けの懲戒解雇及び平成27年12月11日付けの冬期一時金減額であり、いずれも、行為の日から1年を経過した後の、平成30年3月20日に、本件申立てがなされている。
 したがって、本件申立ては、行為の日から1年を経過した事件に係るものとして、却下せざるを得ない。
(2) この点に関し、申立人は、降格減給処分、懲戒解雇及び冬期一時金減額が撤回されない限り労働者の不利益が累積しており、労組法第27条第2項にいう 「継続する行為」に当たり、申立期間を経過していないと主張する。
 しかしながら、降格減給処分、懲戒解雇及び冬期一時金減額は、いずれも1回眼りで完結する行為であり、また、降格減給処分とそれに基づく毎月の減給を一体として一個の不当労働行為をなすものとし「継続する行為」と認められる場合があるとしても、申立人が解雇される平成28年1月分の給料支給によって、当該行為は終了しており、申立期間を経過している。
 仮に申立人の主張するとおり不利益が累積していたとしても、それは行為の結果が継続しているにすぎず、ここでいう「継続する行為」には当たらない。
 また、降格減給処分、懲戒解雇及び冬期一時金減額が撤回されない限り、その救済申立てが認められるとすると、かえって、労使関係の安定を阻害することにもなる。
 よって、申立人の上記主張は失当である。
(3) また、申立人は、本件申立ての背後にある不当労働行為意思及び動機を知ってから1年以内である眼りは、申立期間を経過していないと主張する。
 しかしながら、労組法第27条第2項には「労働委員会は、前項の申立てが、行為の日(継続する行為にあつてはその終了した日)から1年を経過した事件に係るものであるときは、これを受けることができない。」と規定されており、申立期間の起算は行為の日からとされている。
 よって、申立人の上記主張は失当である。
2 以上の次第で、本件申立ては、行為の日から1年を経過した後の申立てであるから、労組法第27条第2項及び労委規則第33条第1項第3号の規定により、その余を判断するまでもなく、却下せざるを得ない。 
掲載文献   

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