概要情報
事件番号・通称事件名 |
神奈川県労委平成29年(不)第28号
サガミキューズ不当労働行為審査事件 |
申立人 |
X組合(「組合」) |
被申立人 |
会社Y(「会社」) |
命令年月日 |
平成30年11月29日 |
命令区分 |
全部救済 |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、被申立人会社が、申立人組合から平成29年7月19日付けで申入れのあった、同社で就業していたA2の労働問題を議題とする団体交渉に応じなかったことが、不当労働行為であるとして救済申立てのあった事件で神奈川県労働委員会は、会社に対し、誠実団交応諾並びに文書の手交及び掲示を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人が平成29年7月19日付けで申し入れた団体交渉に誠実に応じなければならない。
2 被申立人は、本命令受領後、速やかに下記の文書を申立人に手交するとともに、同文書を縦1メートル、横2メートルの白色用紙に楷書で明瞭に大きく記載し、被申立人事務所入口付近に、その掲示が明確に識別できるよう毀損することなく10日間掲示しなければならない。
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記
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当社が、貴組合からの平成29年7月19日付け団体交渉申入れに応じなかったことは、労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為であると神奈川県労働委員会において認定されました。
今後、このような行為を繰り返さないようにいたします。
平成 年 月 日
組合
執行委員長 A1殿
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会社
代表取締役 B
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判断の要旨 |
組合が本件団体交渉申入れにおいて会社に対して団体交渉を求めた事項は、組合員であるA2の労働条件その他の待遇に関するものであるから、いずれも義務的団体交渉事項に該当し、会社は交渉義務を負う。
しかし、会社は組合に対して、関係者を通じて架電し、団体交渉に出席しない旨を回答する以外に何らの対応もしていない。
また、会社は、先約の用事があったため出席できなかったのであり、団体交渉そのものを拒否してはいない旨を主張するが、組合に対する説明としては不十分であり、また団体交渉開催日時の代替案を提案する等の対応や、組合が要求した文書回答も行わなかった。
このような会社の対応は、正当な理由のない団体交渉拒否であり、労組法第7条第2号に該当する不当労働行為である。 |
掲載文献 |
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