事件番号・通称事件名 |
神労委平成25年(不)第31号 |
申立人 |
X組合(「組合」) |
被申立人 |
Y会社(「会社」) |
命令年月日 |
平成29年4月13日 |
命令区分 |
全部救済 |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、会社における作業中に左手第5指を切断した組合員の職場
復帰及び同人の解雇を交渉事項とする団体交渉において、会社が不誠実な対応をしたことが不当労働行為に当たるとして救済申立
てのあった事件で、神奈川県労働委員会は、会社に対し、当該解雇についての誠実団交及び文書手交を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人組合員A2の解雇を交渉事項とする団体交渉
において、自らの主張の根拠となる資料を提示して具体的に説明するなどして、誠実に対応しなければならない。
2 被申立人は、本命令受領後、速やかに下記の文書を申立人に手交しなければならない。
記
当社が、貴組合の組合員A2の職場復帰及び解雇を交渉事項とする団体交渉において、自らの主張の根拠となる資料を提示して
具体的に説明しなかったことは、労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為であると神奈川県労働委員会において認定され
ました。
今後、このような行為を繰り返さないようにいたします。
平成 年 月 日
組合
執行委員長 A1殿
会社
代表取締役 B
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判断の要旨 |
第1回から15回までの団体交渉の経過全体を踏まえると、A2の
職場復帰拒否という方針を一貫して堅持しながら、その根拠について具体的な説明をしようとせず、関係資料も提示しないまま、
同人を解雇し、その理由についても自己の主張を一方的に述べるにとどまるといった会社の一連の対応は、組合の団体交渉権を尊
重して誠意をもって団体交渉に当たったものとは到底認められず、不誠実な団体交渉応諾として、労組法第7条第2号の団体交渉
拒否に当たる。 |
掲載文献 |
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