労働委員会命令データベース

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概要情報
事件名  大阪府労委平成25年(不)第41号・26年(不)1号 
事件番号  大阪府労委平成25年(不)第41号・26年(不)1号 
申立人  X労働組合 
被申立人  Y株式会社 
命令年月日  平成27年4月7日 
命令区分  全部救済 
重要度   
事件概要   被申立人会社が①組合員の給与の減額等に関する団交の申入れに応じなかったこと、②その後、開催された団交において、合理性のない説明に終始し、誠実に対応しないことは不当労働行為であるとして、救済申立てがあった事件である。
 大阪府労委は会社に対し、上記の団交に誠実に応じること及び文書手交を命じた。 
命令主文  1 被申立人は、申立人が平成25年7月26日付けで申し入れた団体交渉のうち、申立人組合員の諸手当を含む給与の減額及び考査手当による減給に関して、給与の算出方法を具体的に説明するなど誠実に応じなければならない。
2 被申立人は、申立人に対し、下記の文書を速やかに手交しなければならない。
記(省略)
判断の要旨  1 団交申入れに対する被申立人会社の対応は正当な理由のない団交拒否に当たるかについて
 会社は、平成25年7月26日付けを初めとする4回の団交申入れを受け、団交開催に向けて準備を行っていた旨、団交を拒否するような言動及び文書への明記は一切していない旨主張する。
 しかし、認定した事実によれば、申立人組合が団交申入書において団交の希望日程を連絡するよう求めているにもかかわらず、会社が組合に送付した文書にはそれに関する記載はなく、その他に会社から組合に対し、団交開催に関して何らかの連絡をしたと認めるに足る疎明はない。また、会社の文書には、「組合を通じての一方的な要求の不当なお金は、各部署の全員の負担になり、・・・」といった記載があるが、これは組合の要求を団交開催前から不当なものと決めつけ、組合の活動を妨害しようとしたとさえいえるものである。
 したがって、会社が団交開催に向けて準備をしていたなどとは到底認められず、団交に応じる意思を欠いていたとみざるを得ない。
 会社はまた、団交を拒否していない根拠として、同年9月6日に団交が開催されたことを挙げる。しかし、これは本件申立て(平成25年(不)41号)以降のことである上、団交が開催されたことにより前記のような会社の対応が正当化されるものではない。
 以上のとおりであるから、会社の対応は正当な理由のない団交拒否であって、労組法7条2号に該当する不当労働行為である。
2 本件団交における会社の回答及び説明は不十分なものであって、かかる対応は不誠実団交に当たるかについて
 本件団交において組合は、給与の減額等の撤回要求とともに、給与の算出方法について説明を求めたことが認められる。
 これに対し、会社は団交において、給与の減額等については就業規則のとおりである旨述べたが、就業規則には給与の減額の具体的な金額や算出方法は記載されていないこと等からすると、会社が給与の算出方法について具体的な説明を行ったとみることは到底できない。
 また、会社は団交において「給与評価表」を組合に手交して説明を行ったが、その説明では個人の業績がどのように給与に反映されたかが判然としない。
 さらに、会社は、月ごとの賃金は給与評価表による個人評価、部署の結果、会社全体を大きなポイントとして三位一体で決まる旨述べているが、本件組合員の部署全体の評価結果や会社の業績と給与との関係について具体的に説明したと認めるに足る疎明はない。
 以上のことからすると、本件団交における本件組合員の給与の算出方法に関する会社の説明は極めて不十分であったといわざるを得ない。したがって、かかる対応は不誠実団交に当たり、労組法7条2号に該当する不当労働行為である。 
掲載文献   

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