概要情報
事件名 |
大阪府労委平成26年(不)第23号 |
事件番号 |
大阪府労委平成26年(不)第23号 |
申立人 |
X労働組合 |
被申立人 |
株式会社Y |
命令年月日 |
平成27年1月30日 |
命令区分 |
棄却 |
重要度 |
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事件概要 |
団交において被申立人会社の代理人弁護士が①申立人組合が録音をすることを批判しながら、自らは隠れて録音をしたり、②会社の人事課員Eに発言をさせなかったり、③同人を引き連れて退席したりして、会社が誠実に団交に応じなかったことは不当労働行為であるとして、救済申立てがあった事件である。
大阪府労委は申立てを棄却した。 |
命令主文 |
本件申立てを棄却する。 |
判断の要旨 |
申立人組合は、被申立人会社が本件団交において組合に告げずに録音を行っていた行為が団交拒否に相当する行為である旨主張する。
しかし、認定した事実によれば、会社の当該録音行為によって本件団交に何らかの影響があったとみることはできないのであるから、当該録音について会社代理人弁護士が了知していたか否かや録音の実行者が誰であったかにかかわりなく、当該録音行為をもって本件団交における会社の交渉態度が団交拒否に相当するほど不誠実なものであったと認めることはできない。
組合は、会社が人事課員Eに発言させなかったことが不誠実な対応である旨主張する。
しかし、認定した事実によれば、会社は本件団交に関し、責任をもって出席した会社代理人弁護士が回答を行う姿勢を示しているということができ、組合が一方的に指名したEが回答を行わなかったからといって、これを不誠実団交に当たると認めることはできない。
組合は、会社が本件団交の場から一方的に退席した行為が団交拒否である旨主張する。
しかし、認定した事実によれば、組合が会社代理人弁護士を会社側交渉担当者として認めない旨を主張し続けたことが原因で、交渉を進めることが不可能な状態にあったとみることができ、会社代理人弁護士らがこれ以上団交を続けられないと判断して、やむを得ず退席したものといえるのであるから、会社が不誠実に対応したとは認められない。 |
掲載文献 |
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