概要情報
事件名 |
兵庫県労委平成25年(不)第7号 |
事件番号 |
兵庫県労委平成25年(不)第7号 |
申立人 |
X労働組合 |
被申立人 |
Y株式会社 |
命令年月日 |
平成26年7月22日 |
命令区分 |
棄却 |
重要度 |
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事件概要 |
組合事務所の貸与に関する団交における被申立人会社の対応は不当労働行為であるとして、救済申立てがあった事件である。
兵庫県労委は申立てを棄却した。 |
命令主文 |
本件申立てを棄却する。 |
判断の要旨 |
申立人組合は、団交において「建替え後の新社屋における組合事務所貸与には、応じられない。スペースがないと言い続けるしかない」との回答がなされた旨及び組合が質問した3つの点について十分な説明がなされていない旨主張する。
しかし、認定した事実によれば、被申立人会社は組合の質問に対し、新社屋のレイアウト、各スペースの用途、面積等について具体的な説明をすることによって、現在の業務の下では余剰スペースが生じず、社屋内における組合事務所の貸与はできないということの説明をしていると考えられ、これに対して、組合から更に踏み込んだ質問や提案等はなされておらず、組合事務所を社屋内に設ける必要性についての説明も行われていないことを考慮すると、会社の説明として不十分であるとまではいえず、「スペースがないと言い続けるしかない」との会社の回答が不誠実なものと判断することはできない。
また、組合は新社屋1階部分の図面が提示されていない旨主張するが、会社は組合からの問合せに対して、1階部分については第2回団交で提示した図面と変更がない旨伝えている。よって、組合のこの主張は認められない。
以上のとおり、組合事務所の貸与に関する団交における会社の対応は、不誠実な団交であるとはいえないので、労組法7条2号の不当労働行為には該当しない。 |
掲載文献 |
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