労働委員会命令データベース

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概要情報
事件名  三信精機 
事件番号  神労委平成24年(不)第29号 
申立人  神奈川シティユニオン 
被申立人  株式会社三信精機 
命令年月日  平成25年10月25日 
命令区分  全部救済 
重要度   
事件概要   平成18年9月、被申立人会社の従業員X2及び申立外労働組合Zと会社との間で、同人の定年後の再雇用に関し、継続勤務を希望する場合は再雇用し、定年前と同一の労働条件により満65歳まで雇用する旨の合意(本件合意)がなされた。X2は23年8月、定年に達したが、会社は同月、就業規則の再雇用に関する定めを、希望者は1年ごとに会社と協議の上、再雇用し、最長満65歳まで雇用する旨のものに変更するとともに、X2に対し、同人にも変更後の定めを適用する旨通知した。そして、24年8月、X2に対し、同人の無断欠勤等を理由として、再雇用を行わない旨通告した。X2は、その後、申立人組合に加入した。
 本件は、組合が申し入れたX2の雇止めに係る団交に会社が応じなかったことは不当労働行為であるとして、救済申立てがあった事件である。
 神奈川県労委は、会社に対し、誠実団交応諾及び文書手交を命じた。 
命令主文  1 被申立人は、申立人が平成24年8月21日付けで申し入れた団体交渉に誠実に応じなければならない。
2 被申立人は、本命令受領後、速やかに下記の文書を申立人に手交しなければならない。
   当社が、貴組合が平成24年8月21日付けで申し入れた団体交渉に応じなかったことは、労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為であると神奈川県労働委員会において認定されました。
   今後、このような行為を繰り返さないようにいたします。
    平成  年  月  日
   神奈川シティユニオン
     執行委員長 X1
   株式会社Y
代表取締役 Y1
 
判断の要旨   まず、申立人組合が本件救済申立てに関し、労組法7条2号の「使用者が雇用する労働者の代表者」に該当するか否かについて検討する。被申立人会社は、本件合意は就業規則の変更によっては変更されない労働条件として合意したものではないから、現就業規則第22条に基づき、組合員X2との再雇用契約は平成24年8月14日をもって終了したのであり、したがって、同人は同号の「雇用する労働者」ではなく、組合には会社の「雇用する労働者」が所属していないのであるから、「使用者が雇用する労働者の代表者」には当たらない旨主張する。
 他方、組合は、本件合意はX2と会社との個別労働契約であって、就業規則の変更によっては変更されない労働条件に当たるものであるから、現就業規則第22条にかかわらず有効であり、両者の間の雇用関係は8月14日以降もなお存在する旨主張している。
 このように、組合と会社との間には、X2と会社との雇用関係が本件合意に基づき存在するか否かについて、換言すると、同人と会社との雇用関係の終了そのものについて争いがあるといえるから、同人は会社の「雇用する労働者」に当たり、同人の所属する組合は「雇用する労働者の代表者」に当たる。
 次に、会社が団交を拒否したことに正当な理由があるか否かについて検討すると、会社は組合が「雇用する労働者の代表者」に当たらない旨の主張以外には、団交を拒否した正当な理由を基礎付ける事由について主張も立証もしていない。したがって、会社の団交拒否に正当な理由はない。
 以上のとおりであるから、会社が組合の要求する団交を拒否したことは労組法7条2号に該当する不当労働行為であると判断する。 
掲載文献   

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