概要情報
事件名 |
ドリームワールドエージェンシー |
事件番号 |
神労委平成23年(不)第33号 |
申立人 |
神奈川シティユニオン |
被申立人 |
株式会社ドリームワールドエージェンシー |
命令年月日 |
平成25年5月22日 |
命令区分 |
一部救済 |
重要度 |
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事件概要 |
被申立人会社が組合員5名に係る平成23年7月分及び8月分の給与の支払等を議題とする団交に応じなかったことは不当労働行為であるとして、救済申立てがあった事件である。
神奈川県労委は会社に対し、誠実団交応諾及び文書手交を命じ、その余の申立てを棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人が平成23年10月5日付け及び同月11日付けで申し入れた団体交渉要求に対し、X2及びX3に係る事項について、誠実に団体交渉に応じなければならない。
2 被申立人は、本命令受領後、速やかに下記の文書を申立人に手交しなければならない。
記
当社が、貴神奈川シティユニオンが平成23年10月5日付け及び同月11日付けで申し入れた団体交渉要求に対し、X2及びX3に係る事項について団体交渉に応じなかったことは、労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為であると神奈川県労働委員会において認定されました。
今後、このような行為を繰り返さないようにいたします。
平成 年 月 日
神奈川シティユニオン
執行委員長 X1 殿
株式会社ドリームワールドエージェンシー
代表取締役 Y1
3 その余の申立てを棄却する。 |
判断の要旨 |
1 被申立人会社と組合員X2らとの雇用関係の存否
組合員5名のうち、X4は本件救済申立て後において会社と争う意思はない旨表明している。会社は残る4名について、平成23年7月以降は雇用関係がない旨主張する。しかし、X2については22年9月から、X3については少なくとも23年6月以降は会社の従業員であり、同年8月22日までは会社の施設で就労していたものと認められるから、両名と会社との雇用関係は存在していたものと認められる。他方、X5とX6については会社と雇用関係にあったことを認定することは困難である。
2 団交拒否について
申立人組合が23年10月5日、会社に団交を申し入れたのに対し、会社は組合に連絡せず、団交を拒否したことが認められる。
また、X2とX3が23年8月23日以降、施設において就労していないことについては争いがなく、それ以前にどのようなやりとりがあって就労しなくなったかは明らかでない。しかし、両名については解雇されたかどうかも分からないのであるから、労働関係の終了事由について争いがあるともいえるし、両名は同年7月分及び8月分の給与支払等を求めているのであるから、清算されていない労働関係上の問題について争っており、労組法7条2号に規定する「使用者が雇用する労働者」に当たるものといえる。
したがって、X2及びX3と会社との間に雇用関係がないから組合との団交に応じる必要がないという会社の主張は採用できず、会社が団交を拒否したことに正当な理由はない。 |
掲載文献 |
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