労働委員会命令データベース

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概要情報
事件名  北海道大学 
事件番号  平成22年道委(不)第6号 
申立人  北海道大学教職員組合 
被申立人  国立大学法人北海道大学 
命令年月日  平成23年3月11日 
命令区分  一部救済 
重要度   
事件概要   被申立人法人が①正規雇用職員に係る就業規則及び給与規程の改定に関する団体交渉において一方的に交渉を打ち切ったり、その後の協議において団体交渉の再開を約束しておきながら再開せずに就業規則及び給与規程を改定して、労働条件の不利益変更(給与の引下げ)を実施したこと、②申立人組合との間で確認書を取り交わしていながら、契約職員の期末・勤勉手当の切下げを予定していることを組合に伝えず、これに関する団体交渉要求に応じないまま実施したことは不当労働行為であるとして、救済申立てがあった事件である。
 北海道労委は、法人に対し誠実団交応諾、組合運営への支配介入の禁止及び文書手交を命じ、その余の申立てを棄却した。 
命令主文  1 被申立人は、平成21年の就業規則及び給与規程の改定に関する団体交渉について、不利益変更の代償措置に関して説明が不十分なまま交渉を打ち切ったり、その後の申立人との間の交渉再開の協議において、交渉事項として契約職員の期末・勤勉手当の問題も含めて団体交渉を継続する方向で日程調整をするとしながら、申立人が求める契約職員の期末・勤勉手当に関する団体交渉の必要性はないとして団体交渉の再開を拒否したりせず、誠実に団体交渉に応じなければならない。
2 被申立人は、上記1の団体交渉について、不利益変更の代償措置に関する説明が不十分なまま交渉を打ち切ったり、その後の申立人との間の交渉再開の協議において、交渉事項として契約職員の期末・勤勉手当の問題も含めて団体交渉を継続する方向で日程調整をするとしながら、申立人が求める契約職員の期末・勤勉手当に関する団体交渉の必要性はないとして団体交渉の再開を拒否することにより、組合の運営に支配介入してはならない。
3 被申立人は、次の内容の文をA4判縦長白紙にかい書で明瞭に記載し、その文書を申立人に対し、本命令書写しの交付の日から10日以内に手交しなければならない。
 当法人が、貴組合に対して行った次の行為は、北海道労働委員会において、労働組合法第7条第2号及び第3号に該当する不当労働行為であると認定されました。
 今後、このような行為を繰り返さないようにします。
 平成21年の就業規則及び給与規程の改定に関する団体交渉において、不利益変更の代償措置に関する説明が不十分なまま交渉を打ち切ったり、その後の貴組合との間の交渉再開の協議において、交渉事項として契約職員の期末・勤勉手当の問題を含めて団体交渉を継続する方向で日程調整をすると回答しながら、貴組合が求める契約職員の期末・勤勉手当に関する団体交渉の必要性はないとして団体交渉の再開を拒否して、誠実に団体交渉に応じなかったこと、また、これにより、貴組合の運営に支配介入したこと。
 平成 年 月 日 (手交する日を記載すること)
 北海道大学職員組合
  執行委員長 X1 様
国立大学法人北海道大学
学長 Y1
4 申立人のその余の申立てを棄却する。 
判断の要旨  1 被申立人法人が、就業規則及び給与規程の改定に関する第3回団体交渉において、一方的に交渉を打ち切った行為は、不誠実団体交渉及び支配介入に当たるか。
 第3回団体交渉における法人の代償措置についての説明内容は不十分であると認められ、代償措置について説明したとして団交を打ち切った行為は不誠実な交渉態度であると言わざるを得ないばかりか、組合の運営に対する支配介入に該当する。
2 法人が上記第3回団体交渉終了後、団交の再開を約束し、組合からの団交開催要求を受けながら、団交を再開せず、就業規則及び給与規程の改定を断行した行為は、不誠実団体交渉及び支配介入に当たるか。
 法人が団交再開についての協議において組合に対し契約職員の期末・勤勉手当の問題も含めて交渉を継続する方向で日程調整する旨伝えていたにもかかわらず、速やかに交渉日程を定めないまま、団交を再開しなかったのは不誠実な態度であったというべきであるし、団交を継続すべきであったのに就業規則等の改定が行われた後に最終的に団交を打ち切った行為は、団交の拒否に該当するばかりか、組合の運営に対する支配介入に該当すると言うべきである。
3 法人が確認書における合意事項にもかかわらず、契約職員に係る労働条件の不利益変更の方針を明らかにせず、これに関する組合の団体交渉要求に応じなかった行為は、団交拒否及び支配介入に当たるか。
 団体交渉前の予備折衝も行われたにもかかわらず、労使双方の団体交渉事項の確認が不十分であったことで、契約職員の期末・勤勉手当の問題は交渉事項として取り上げられず、本件団体交渉においては交渉の時機を逸したといわざるを得ず、法人がこの問題を意図的に取り上げなかったと認定することはできない。また、本件団体交渉において、この問題も交渉の議題に含まれていたとは認められない。 
掲載文献   

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