概要情報
事件名 |
はくい福祉会 |
事件番号 |
石川県労委平成21年(不)第1号 |
申立人 |
X組合 |
被申立人 |
Y社会福祉法人 |
命令年月日 |
平成22年1月12日 |
命令区分 |
一部救済 |
重要度 |
|
事件概要 |
本件は、Y社会福祉法人の行った次の行為が不当労働行為であるとして、X組合から救済申立てがあった事件である。
(1) 平成20年9月30日に、組合員X3を試用期間満了に伴い解雇したこと。
(2) 平成20年9月2日付けで、副執行委員長 X2に対して、同年8月分から当分の間、主任手当カットの処分を行ったこと。
(3) 平成20年10月9日付けで、執行委員長 X1に対して、同年9月分基本給5%カットの処分を、また、X2 に対して、同年9月分基本給3%カット及び主任手当カットの処分をそれぞれ行ったこと。
(4) X3 の解雇問題に関して、誠実に団体交渉に応じなかったこと。
(5) 平成20年11月7日及び同年12月19日の団体交渉において、庶務担当職員や主任である職員は非組合員であると発言するなどして、労働組合員としての資格を否認して、申立人の自治権を侵害したこと。
初審石川県労委は、Yに①組合員X1の基本給等カット相当分の支払い、②副執行委員長X2の基本給カットと主任手当カット分の支払い、③の不採用問題に関しての誠実団交、④団体交渉において、庶務担当職員や主任である職員は非組合員であると発言するなどして、組合運営の介入禁止、⑤前記①から④に関しての文書手交を命じ、その余の申立てを、棄却した。
|
命令主文 |
1 被申立人は、申立人執行委員長 X1に対して、平成20年9月分基本給カト相当分として、金7,975円を支払わなければならない。
2 被申立人は、申立人副執行委員長X2に対して、平成20年9月分基本カット相当分並びに同年9月分及び10月分主任手当カット相当分として、17,496円を支払わなければならない。
3 被申立人は、申立人組合員X3の不採用問題に関して、誠実に団体交渉応じなければならない。
4 被申立人は、団体交渉において、庶務担当職員や主任である職員は非組合員あると発言するなどして、申立人の運営に介入してはならない。
5 被申立人は、本命令書(写)受領後速やかに、下記文書を申立人に手交しなればならない(文書に記載する日付は、被申立人が申立人に対して、本文書を交した日とすること。)。
記
平成 年 月 日
X組合
執行委員長 X1 様
Y社会福祉法人
理事長 Y1
当法人が貴組合に対して行った下記の行為は、石川県労働委員会において労働組合法第7条第1号、第2号及び第3号に該当する不当労働行為であると認定されました。
今後、このような行為を行わないようにします。
記
1 貴組合執行委員長X1に対して、平成20年9月分基本給カットの処分を行ったこと。
2 貴組合副執行委員長X2に対して、平成20年9月分基本給カット並びに同年9月分及び10月分主任手当カットの処分を行ったこと。
3 貴組合員X3の不採用問題に関して、誠実に団体交渉に応じなかったこと。
4 平成20年11月7日及び同年12月19日の団体交渉において、庶務担当職員や主任である職員は非組合員であると発言するなどして、貴組合の運営に介入したこと。
5 申立人のその余の申立ては、これを棄却する。
|
掲載文献 |
|
|