概要情報
事件名 |
KDDIエボルバ |
事件番号 |
東京都労委平成20年(不)第25号 |
申立人 |
X組合 |
被申立人 |
Y会社 |
命令年月日 |
平成21年12月15日 |
命令区分 |
一部救済 |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、①Y会社が、X組合の支部役員や組合員に対して行った個別面談、②X2支部委員長が「院内集会」に参加し発言を行ったことについて会社が懲戒処分を検討するとして弁明聴取、③X2支部委員長のモニタリング評価の低下、④会社がX3組合員に対する契約期間の短縮、時給の切下げ、及びオペレーターの「一般取扱者」の合格判定に長期間を要したことが、それぞれ不当労働行為に当たるとして救済申立てかあった事件である。
初審東京都労委は、①Y会社によるX組合への支配介入の禁止、②文書掲示と履行報告を命じ、その余の申立てを棄却した。
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命令主文 |
1 被申立人会社は、申立人組合の支部委員長X2ら同支部役員に対し、個別面談において組合活動及び支部組合員の労働条件について言及することを通して、また、X2に対し、衆議院第一議員会館内における院内集会での発言内容に係る懲戒処分を示唆することを通して、申立人組合の運営に支配介入してはならない。
2 被申立人会社は、本命令書受領の日から1週間以内に、下記内容の文書を申立人組合に交付するとともに、同一内容の文書を55センチメートル×80センチメートル(新聞紙2頁大)の白紙に、楷書で明瞭に墨書して、被申立人会社本社の正面入口の見やすい場所に10日間掲示しなければならない。
記
年 月 日
X組合
執行委員長 X1 殿
Y会社
代表取締役 Y1
当社が、貴組合支部の組合員に対して行った下記の行為は、東京都労働委員会において、いずれも不当労働行為であると認定されました。
今後、このような行為を繰り返さないよう留意します。
記
1 平成19年4月13日、5月23日、6月15日及び7月6日に、会社が貴組合のX2 支部委員長ら同支部役員と行った個別面談において、同支部役員に対して貴組合の影響力を減殺しようとする発言を行ったこと、貴組合のホームページ作成者を確認しようとする言動を行ったこと及び団体交渉に応じないまま組合活動に言及しつつ労働契約書の提出を求めたこと。
2 X2 支部委員長が19年11月20日の衆議院第一議員会館会議室における院内集会で行った発言の内容に対して懲戒処分を検討するとして、同年12月7日に弁明聴取を行ったこと。
(注:年月日は文書を交付又は掲示した日を記載すること。)
3 被申立人会社は、前項を履行したときは、速やかに当委員会に文書で報告しなければならない。
4 その余の申立てを棄却する。
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掲載文献 |
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