概要情報
事件名 |
府中観光交通 |
事件番号 |
東京都労委平成19年(不)第86号 |
申立人 |
府中観光交通労働組合 |
被申立人 |
府中観光交通株式会社 |
命令年月日 |
平成21年4月7日 |
命令区分 |
全部救済 |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、労使協議会において提案した賃金体系の改定案について、組合が団体交渉において経営に関する具体的な説明及び資料の開示を要求したことに対し、会社はこれを拒否したこと、また、団体交渉に出席した会社の代表取締役が、一方的に労働協約を解約する旨及び会社を廃業する旨の発言を行ったことが不当労働行為であるとして争われた事件である。
東京都労委は、①団体交渉を行うときは誠実に対応すること、②文書掲示及び手交、③上記①及び②の履行報告を命じた。
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命令主文 |
1 被申立人府中観光交通株式会社は、今後、申立人府中観光交通労働組合との間で賃金体系改定等についての団体交渉を行うときは、経営状況等に関する具体的な資料を提示して被申立人会社の提案内容の根拠を明らかにするなどして、誠実に対応しなければならない。
2 被申立人会社は、本命令書受領の日から1週間以内に、下記内容の文書を申立人組合に交付するとともに、同一内容の文書を55センチメートル×80センチメートル(新聞紙2頁大)の白紙に楷書で明瞭に墨書して、会社内の従業員の見やすい場所に、10日間掲示しなければならない。
記
年 月 日
府中観光交通労働組合
執行委員長 X1 殿
府中観光交通株式会社
代表取締役 Y1
当社が、平成19年5月から9月までの間に開催された貴組合との団体交渉において、経営状況に関する具体的な説明を行わず、資料を開示しなかったこと、また、上記団体交渉において、十分な説明を行わないまま一方的に労働協約を解約する旨及び会社を廃業する旨を述べたことは、東京都労働委員会において不当労働行為であると認定されました。
今後、このような行為を繰り返さないよう留意します。
(注:年月日は、文書を交付又は掲示した日を記載すること。)
3 被申立人会社は、前項を履行したときは、速やかに当委員会に文書で報告しなければならない。
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掲載文献 |
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