概要情報
事件名 |
大友恵愛会 |
事件番号 |
北海道労委平成19年(不)第3号 |
申立人 |
札幌中小労連・地域労働組合 |
被申立人 |
社会福祉法人大友恵愛会 |
命令年月日 |
平成20年7月14日 |
命令区分 |
一部救済 |
重要度 |
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事件概要 |
法人が、①期末勤勉手当を労働協約に反し、事前協議を行わずに一律に減額支給したこと、②組合との合意に基づき締結した確認書に従わず、看護師の増員をしなかったこと、③団体交渉に誠実に応じなかったこと等が不当労働行為であるとして争われた事件である。 北海道労委は、法人に対し、団交応諾及び文書掲示を命じ、その余の申立てを棄却した。
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命令主文 |
1 被申立人は、期末勤勉手当について職員給与規定で基準とされた支給割合から一律に減額して支給する場合など労働条件の変更に当たることについて、労働協約の規程に反し、申立人と事前に協議しないなどして申立人の運営と活動を阻害してはならない。 2 被申立人は、期末勤勉手当及び定期昇給など団体交渉課題に関して、十分に準備せず、必要な態勢を取ることもなく団体交渉に臨み、十分な説明をすることをせず、また労働協約を誠実に履行する意志を持たずに団体交渉に臨むなどの不誠実な対応を取ってはならない。 3 被申立人は、期末勤勉手当及び看護師の増員に関することなど義務的団交事項について、これを団交事項ではないとして団体交渉を拒否してはならない。 4 被申立人は、団体交渉での定期昇給に関する回答及び労働協約たる「確認書」などについて、申立人に対し、十分な説明をしないで一方的に反故にするなどして申立人の運営と活動を阻害してはならない。 5 被申立人は、次の内容の文書を縦1.2メートル、横0.8メートルの大きさの白紙にかい書で明瞭に記載し、被申立人の経営する特別養護老人ホーム大友恵愛園の従業員出入り口の見やすい場所に、本命令書写しの交付の日から7日以内に掲示し、10日間掲示を継続しなければならない。 記 ---------------------------------------------------------------------------- 当法人が、貴組合に対して行った次の行為は、北海道労働委員会において、労働組合法第7条第2号及び第3号に該当する不当労働行為であると認定されました。 今後、このような行為を繰り返さないようにします。 記 1 期末勤勉手当について職員給与規定で基準とされた支給割合から一律に減額して支給することに関し、労働協約の規程に反して、貴組合と事前の協議をしないなどして貴組合の運営と活動を阻害したこと。 2 期末勤勉手当及び定期昇給など団体交渉課題に関して、十分に準備するほか必要な態勢を取ることなく団体交渉に臨み、十分な説明をすることをせず、また労働協約を誠実に履行する意志を持たずに団体交渉に臨むなどの不誠実な対応を取ったこと。
3 期末勤勉手当及び看護師の増員に関することなど義務的団交事項について、これを団交事項ではないとして団体交渉を拒否したこと 4 団体交渉での定期昇給に関する回答及び労働協約たる「確認書」などについて、十分な説明をしないで一方的に反故にするなどして貴組合の運営と活動を阻害したこと
平成 年 月 日(掲示する初日を記入すること)
札幌中小労連・地域労働組合 執行委員長 X1 様 社会福祉法人 大友恵愛会 理事長 Y1 ---------------------------------------------------------------------------- 6 申立人のその余の申立てを棄却する。
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掲載文献 |
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