概要情報
事件名 |
エッソ石油(福井油槽所閉鎖) |
事件番号 |
中労委平成11年(不再)第42号
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再審査申立人 |
スタンダード・ヴァキューム石油自主労働組合中京分会連合会 |
再審査申立人 |
スタンダード・ヴァキューム石油自主労働組合 |
再審査申立人 |
X1 |
再審査被申立人 |
キグナス石油株式会社 |
再審査被申立人 |
東西オイルターミナル株式会社 |
再審査被申立人 |
コスモ石油株式会社 |
再審査被申立人 |
エクソンモービル有限会社 |
命令年月日 |
平成18年 5月24日 |
命令区分 |
再審査棄却(初審命令をそのまま維持) |
重要度 |
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事件概要 |
会社は、(1)福井油槽所を閉鎖したこと、(2)同油槽所閉鎖に伴い組合員X1を名古屋油槽所に転勤させたこと、(3)福井油槽所閉鎖及び組合員の転勤に関する団体交渉に誠実に応じなかったこと、(4)A社ほか2社が石油製品の代替出荷を引き受けることにより会社と連携して福井油槽所を閉鎖したことが不当労働行為であるとして、争われた事件で、愛知県労委は、A社ほか2社に対する申立ては却下し、会社に対する申立ては棄却した。 組合及びX1はこれを不服として再審査を申し立てたが、中労委は、本件再審査申立てを棄却した。 |
命令主文 |
主 文 本件再審査申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
4916 企業に影響力を持つ者
3社の使用者性について、本件油槽所閉鎖は、会社の経営判断により行われたものであって、3社が「代替出荷」を引き受けたからといって、本件油槽所閉鎖を会社と連帯して行ったことにはならず、それによって組合員の労働条件について現実かつ具体的な支配力を行使する関係にあるとは到底いえないとされた例。
1800 会社解散・事業閉鎖
本件油槽所閉鎖について、同所閉鎖は会社において全社的に推進されてきた油槽所の閉鎖を含む流通部門の合理化・効率化の一環として会社の経営上の判断によって行ったものであって、組合の団結を破壊する意図をもってなされたものとはいえないと判断された例。
1300 転勤・配転
経営上の判断により福井油槽所が閉鎖された場合には、会社が転勤を命ずることは業務上の必要性があるというべきであり、単に、X1がタンクトラック運転手として長年勤務していたからといって、そのことから勤務地限定の労働契約が成立していたとは認められないこと、転勤先の決定についても、差別的な取扱いを行ったものとはいえないこと等から、X1の転勤について、不当労働行為は成立しないものとした初審の判断は相当であるとされた例。
2240 説明・説得の程度
本件団体交渉における会社の対応について、譲渡の条件等については未定であり、会社があえて譲渡決定の事実を隠したまま不誠実な団体交渉を繰り返していたとはいえないとされた例。
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業種・規模 |
石油製品・石炭製品製造業 |
掲載文献 |
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評釈等情報 |
 
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