概要情報
事件名 |
ブックローン(査定差別) |
事件番号 |
中労委平成11年(不再)第49号
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再審査申立人 |
全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部 |
再審査被申立人 |
ブックローン株式会社 |
命令年月日 |
平成18年 5月24日 |
命令区分 |
再審査棄却(初審命令をそのまま維持) |
重要度 |
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事件概要 |
会社は、分会長X1に対し、平成9年度下期賞与及び同10年度上期賞与の各考課査定並びに同年度昇給の考課査定において、不当に低い評価を行ったことが不当労働行為であるとして、争われた事件で、兵庫県労委は、本件申立てを棄却した。 組合及び個人はこれを不服として再審査を申し立てたが、中労委は、本件再審査申立てを棄却した。 |
命令主文 |
主 文 本件再審査申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
1202 考課査定による差別
平成9年度下期賞与考課、同10年度上期賞与考課及び同10年度昇給考課のいずれにおいても、X1は、相対的に回収額が小さい短期延滞債権の処理を優先させ、回収額が大きい長期延滞債権の処理に成果を挙げていなかったことが窺え、X1が担当する長期延滞債権は回収が進まず、適当な貸倒れ処理もなされず、「底溜まり」の状況が生じていたことがみてとれ、会社が人事考課制度について明らかにしていないことを考慮しても、本件考課査定のいずれにおいても、X1がDランクと評価されたことが、合理性を欠くとはいえないとされた例。
1202 考課査定による差別
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
人事考課においては、基本的に会社に裁量権があり、X1は準監督職の五等級であるので、年功が考慮されて自動進級ができる下位等級よりも、会社の裁量の余地が大きいと認められ、また、会社が、支部及び分会の活動の故をもって、X1を人事考課において低く査定することにより、その活動を妨害しようとする意図を有していたとも認められないことから、労組法第7条第1号及び第3号の不当労働行為の成立を認めることは困難であるとされた例。
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業種・規模 |
出版・印刷・同関連産業 |
掲載文献 |
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評釈等情報 |
 
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