概要情報
		
			
				| 事件名 | 新日本貴志 | 
			
				| 事件番号 | 大阪府労委平成16年(不)第39号 大阪府労委平成14年(不)第96号
 大阪府労委平成15年(不)第71号
 
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				| 申立人 | 総評全国一般大阪地連新日本貴志労働組合 | 
		
			
				| 被申立人 | 株式会社新日本貴志 | 
			
				| 命令年月日 | 平成18年 4月 3日 | 
			
				| 命令区分 | 一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) | 
			
				| 重要度 |  | 
			
				| 事件概要 | 本件は、会社が、(1)労働協約を一方的に破棄し、それに関する団体交渉に誠実に応じなかったこと、(2)組合書記長に対して、団体交渉に誠実に応じないまま配置転換を行い、同人及び組合に不利益を与えたこと、(3)年末一時金を議題とする団体交渉において経理資料を具体的に示して説明することをせず、また、当該団体交渉が継続中であるにもかかわらず、社員に金額と支給日を決定事項として発表するとともに組合員にも同内容で支払ったこと、(4)年末休日について労使間で合意に達したにもかかわらず協定書の締結を拒否したことが不当労働行為であるとして争われた事件である。 大阪府労意は、会社に対し、文書手交を命じた。 | 
			
				| 命令主文 | 被申立人は、申立人に対し、下記の文書を速やかに手交しなければならない。 記
 年 月 日
 総評全国一般大阪地連新日本貴志労働組合
 執行委員長 X1 様
 株式会社新日本貴志
 代表取締役 Y1
 
 当社が行った下記の行為は、大阪府労働委員会において、労働組合法第7条第1号、第2号及び第3号に該当する不当労働行為であると認められました。今後、このような行為はいたしません。
 記
 (1)貴組合との間で締結したすべての労働協約について、平成14年10月22日付けで破棄したこと及びそのことについての貴組合との団体交渉に誠実に応じなかったこと。
 (2)貴組合書記長X2氏に対して、平成15年10月20日付けで福岡支店への転勤辞令を発したこと及びそのことについての貴組合との団体交渉に誠実に応じなかったこと。
 (3)貴組合が平成15年10月31日付けで申し入れた年末一時金を議題とする団体交渉において、経理資料を具体的に示して説明しなかったこと、及びそのことについて団体交渉が継  続中であるにもかかわらず貴組合員に対し決定したものとして年末一時金を支払ったこと。
 (4)貴組合が平成15年10月31日付けで申し入れた年末休日を議題とする団体交渉において、労使間で合意に達したにもかかわらず、協定書の締結を拒否したこと。
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				| 判定の要旨 | 2251 一方的決定・実施 2803 その他
 会社の本件協定破棄申入れは、労働協約を根拠に組合員の就労時間の変更等に反対する組合に対抗して、組合の既得権を喪失させ、ひいては組合の弱体化を企図して行ったものであり、また本件協定破棄申入れに関する団体交渉における会社の対応は誠実であったとはいえず、会社の行為は労組法第7条第2号及び第3号に該当する不当労働行為であるとされた例。
 
 1300 転勤・配転
 2251 一方的決定・実施
 3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
 組合書記長X2の配転について、同人は勤務場所を大阪本社とした求人票を契機に入社し、家庭事情もあって本件配転は同人への負担が大きく不利益を及ぼすこと、会社は同人以外にも広範囲の人材について検討していないなど配転の必要性が必ずしも高いとはいえないこと、組合と会社は紛争状態にあったといえること、本件配転の理由を団体交渉時に十分説明しないまま配転を行ったことなどから、会社の対応は労働協約に反した不誠実団交のまま、X2が組合の中心人物であった故をもって不利益に取り扱うとともに、組合の弱体化を企図したものであるので、労組法第7条第1号、第2号及び第3号に該当する不当労働行為であるとされた例。
 
 2251 一方的決定・実施
 2901 組合無視
 年末一時金等に関する会社の対応のうち、年末休日に関するものは団交拒否に当たり、その余の部分は、団体交渉における組合との交渉の経緯を無視した不誠実団交に当たるものであり、またこれらの会社の対応は組合を軽視することによりその弱体化を企図した支配介入行為であって、労組法第7条第2号及び第3号該当する不当労働行為であるとされた例。
 
 
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				| 業種・規模 | 分類不能の産業 | 
			
				| 掲載文献 |  | 
			
				| 評釈等情報 |   
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