概要情報
事件名 |
原建 |
事件番号 |
大阪府労委平成16年(不)第51号
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申立人 |
全日本建設交運一般労働組合関西支部 |
被申立人 |
株式会社原建 |
命令年月日 |
平成18年 5月10日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、会社が、Ⅰ組合員の定年問題、時間外労働賃金等に関する団体交渉において、誠実な対応をしなかったこと、Ⅱ組合の活動を嫌悪し、組合員に対し収入減を伴う業務へと業務指示を変更したことが不当労働行為であるとして、争われた事件である。 大阪府労委は、会社に対し、Ⅰ組合員の定年問題、時間外労働賃金等に関する誠実団交応諾、Ⅱ組合員への業務指示の変更がなかったものとしての取扱い及びバックペイ、Ⅲ文書手交を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人が申入れた組合員の定年問題、時間外労働賃金等に関する団体交渉に ついて、誠実に応じなければならない。 2 被申立人は、申立人組合員に対して平成15年8月27日に行った業務指示の変更をなかった ものとして取り扱うとともに、被申立人が同業務指示の変更を行わなければ申立人組合員が 得られたであろう賃金相当額と既払額の差額を申立人組合員に対し支払わなければならな い。 3 被申立人は、申立人に対し、下記の文書を速やかに手交しなければならない。 |
判定の要旨 |
2248 実質的権限のない交渉担当者
組合員の定年問題、時間外労働賃金等に関する団体交渉において、会社の行為は、責任のある対応ができる権限を持った者を交渉担当者として出席させたものとはいえず、また、組合の要求に対する回答を十分に説明し、納得が得られるよう努力したとはいえないので、かかる会社の行為は労組法第7条第2号及び第3号に該当する不当労働行為であるとされた例。
1302 就業上の差別
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
組合員に対する業務指示の変更を行ったことについて、会社が組合の活動を嫌悪して組合員に経済的な不利益を与えるとともに、組合を弱体化することを企図して行ったものであり、かかる会社の行為は労組法第7条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であるとされた例。
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業種・規模 |
建設業 |
掲載文献 |
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評釈等情報 |
 
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