概要情報
事件名 |
三重近鉄タクシー |
事件番号 |
三重県労委平成16年(不)第4号
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申立人 |
自交総連三重近鉄タクシー労働組合 |
被申立人 |
三重近鉄タクシー株式会社 |
命令年月日 |
平成17年12月22日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、会社が、組合の副執行委員長に対し嘱託乗務社員契約更新を拒否したことが不当労働行為であるとして、争われた事件である。 奈良県労委は、会社に対し、①嘱託乗務社員契約更新拒否がなかったものとしての取扱い及びバックペイ、②文書手交及び文書掲示を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人三重近鉄タクシー株式会社は、申立人X2に対する平成17年1月2日からの嘱 託乗務社員契約更新拒否がなかったものとして取り板い、同人に対し更新拒否の日から現職 復帰の日までの間、更新拒否がなかったとすれば同人が得たであろう賃金及び1時金の相当 額を支払わなければならない。 2 被申立人三重近鉄タクシー株式会社は、本命令受領後、速やかに下記の文書を申立人自交 総連三重近鉄タクシー労働組合及びX2に手交するとともに、同文書を1メートル×2メー トル大の白紙に明瞭に記載して、被申立人三重近鉄タクシー株式会社の本社及び名張営業所 の玄関口付近の従業員の見やすい場所に1か月間掲示しなければならない。
記
平成 年 月 日
自交総連三重近鉄タクシー労働組合
執行委員長 X1 殿
X2殿
三重近鉄タクシー株式会社
代表取締役 Y1
当社が、貴組合副執行委員長X2殿に対してなした平成17年1月2日からの嘱託常務社員契約更新拒否は、奈良県労働委員会において労働組合法第7条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であると認定されました。 今後、このような行為を繰り返さないようにします。 |
判定の要旨 |
1106 契約更新拒否
0500 勤務成績不良
会社が組合副委員長X2に対し60歳定年後63歳に達するまで勤務を延長する嘱託乗務社員契約の更新を拒否したことは、同契約が業務上の正当な理由のある場合に限り更新を拒否できると判断されること、X2は会社から残業禁止措置を受けているため月間の営収は低いものの、単位時間当たりの営収は他の乗務社員と遜色がないことからすると、同人の営業成績、業務意欲を問題視したとする会社の主張は採用できず、会社によるX2の契約更新拒否は労組法第7条第1号及び3号に該当する不当労働行為とされた例。
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業種・規模 |
道路旅客運送業(ハイヤー、タクシー業) |
掲載文献 |
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評釈等情報 |
 
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