概要情報
事件名 |
愛知県調教師会 |
事件番号 |
愛知県労委平成15年(不)第6号
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申立人 |
東海地方厩務員労働組合 |
被申立人 |
C厩舎ことY1 |
被申立人 |
愛知県調教師会 |
命令年月日 |
平成18年 3月27日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、①被申立人県調教師会が被申立人調教師Y1に指示して組合執行委員長X1を解雇させ、又は、調教師Y1が同会の指示に従いX1を解雇したこと、②同会が解散決議を行ったことを理由に団交を拒否したこと、③同会が調教師に対して組合員と締結する雇用契約の内容を不利益に変更するよう押し付けたこと、④同会が組合からの脱退を使嗾することを調教師に指示したことが不当労働行為であるとして、争われた事件である。 愛知県労委は、県調教師会に対し、誠実な団交応諾を命じ、その余の申立て及び調教師Y1を被申立人とする申立てを棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人愛知県調教師会は、申立人東海地方厩務員労働組合から同会の活動再開を議題とする団体交渉の申入れがあったときは、これに誠実に応じなければならない。 2 被申立人愛知県調教師会に対するその余の申立ては、棄却する。 3 被申立人C厩舎ことY1に対する申立ては、棄却する。 |
判定の要旨 |
4911 解散事業における使用者
解散決議を行った県調教師会は活動を停止しているものの、清算事務は結了しているとは認められないから、当事者適格を失ったとの同会の主張は採用できないとされた例。
4917 使用者団体
県調教師会は会員である各調教師の雇用する厩務員の労働条件を組合との団交で決定しており、厩務員の雇用契約上の使用者である調教師を代表する権限を有していたと認められ、労組法7条の使用者に当たるとされた例。
4911 解散事業における使用者
被申立人Y1調教師は調教師免許を取り消されているが、同人が労組法7条の使用者とされるのは、同人がX1を雇用していたことに基づくものであるから、同人は使用者性を失っているとの主張は採用できないとされた例。
2000 人員整理
4916 企業に影響力を持つ者
Y1調教師による組合委員長X1の解雇は、解雇の必要性及び人選理由に合理性がないとはいえず、また、県調教師会の指示により解雇したことを認めるに足りる疎明もないから、X1の解雇が県調教師会の不当労働行為とは判断できないとされた例。
2000 人員整理
Y1調教師による組合委員長X1の解雇は、Y1の経営する厩舎の状況等解雇の必要性及び人選理由に合理性がないとはいえず、不当労働行為とは判断できないとされた例。
2400 その他
解散を決議したことを理由に県調教師会が団交に応じないことは、解散決議が団交を回避するためになされたものと認められるから労組法第7条第2号に該当する不当労働行為とされた例。
3106 その他の行為
県調教師会解散決議後に各調教師は厩務員と労働条件を切り下げた雇用契約を締結しているものの、県各調教師会が各調教師に労働条件の切り下げを指示したり、組合員の解雇や組合からの脱退を使嗾していることの疎明はないから、県各調教師会による不当労働行為であるとする組合の主張は採用できないとされた例。
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業種・規模 |
その他のサービス業(他に分類されないサービス業) |
掲載文献 |
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評釈等情報 |
 
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