概要情報
事件名 |
近畿ハイウェイサービス |
事件番号 |
奈良県労委 平成16年(不)第2号
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申立人 |
奈労連・一般労働組合 |
申立人 |
奈良県労働組合連合会一般労働組合・近畿ハイウェイサービス支部 |
被申立人 |
近畿ハイウェイサービス株式会社 |
命令年月日 |
平成17年 3月24日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
X2らの職場復帰に際し、会社が、(1)X2についてもとの班長三等級ではなく、収受員一等級とする降格処分を行ったこと、(2)班長に復職させないこと及び班長手当月額1万円を支給しないことが不当労働行為であるとして、争われた事件で、会社に対し、(1)X2に対する発令がなかったものとして取り扱い、原職に復職させること及び班長手当相当額のバックペイ、(2)X2を班長に復職させないなどしての、組合に対する支配介入の禁止、(3)文書掲示を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人近畿ハイウェイサービス株式会社は、平成15年6月11日付けで行ったX2に 対する発令がなかったものとして取り扱い、原職(班長三等級)に復職させなければならな い。また、これに伴い、平成15年7月分から班長三等級に復職させるまでの間、当該発令 がなければX2が受けるはずであった班長手当相当額を支払わなければならない。
2 被申立人近畿ハイウェイサービス株式会社は、X2を班長に復職させないなどして、申立 人奈良県労働組合連合会一般労働組合・近畿ハイウェイサービス支部の活動に支配介入して はならない。
3 被申立人近畿ハイウェイサービス株式会社は、本命例受領後、速やかに下記の文書を申立 人奈労連・一般労働組合及び奈良県労働組合連合会・近畿ハイウェイサービス支部に手交す るとともに、同文書を1メートル×2メートル大の白紙に明瞭に記載して、被申立人近畿ハ イウェイサービス株式会社藤井寺営業所天理料金所の事務所出入り口付近の組合員らの見や すい場所に1か月間掲示しなければならない。
記
平成 年 月 日
奈労連・一般労働組合
委員長 X1 殿
奈良県労働組合連合会一般労働組合・近畿ハイウェイサービス支部
支部長 X2 殿
近畿ハイウェイサービス株式会社
代表取締役 Y1
当社が、貴組合支部長X2殿を班長に復職させず、班長手当を支給しないことは、労働組合法第七条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であると奈良県労働委員会において認定されました。 今後、このような行為を繰り返さないようにします。 |
判定の要旨 |
1000 ユニオン・ショップ
1200 降格・不昇格
申立人組合の支部長X2のユニオン・ショップ協定に基づく解雇が無効であるとの判決により、会社が同人を職場に復帰させるに際して、もとの班長三等級より2段階下位の収受員1等級とし、本件発令後も班長に復帰させず、班長手当を支給しないことが労組法7条1号の不当労働行為とされた例。
1200 降格・不昇格
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
職場復帰後のX2を班長に復職させないことは他の従業員の支部加入を妨げ、支部活動を阻害する結果を生じさせる労組法7条3号の不当労働行為とされた例。
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業種・規模 |
運輸に附帯するサービス業 |
掲載文献 |
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評釈等情報 |
 
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