概要情報
事件名 |
日本郵便逓送/日本郵便逓送近畿統括支部 |
事件番号 |
大阪地労委 平成15年(不)第69号
|
申立人 |
全労協・郵政労働組合全国協議会日本郵便逓送支部 |
被申立人 |
日本郵便逓送株式会社近畿統括支店 |
被申立人 |
日本郵便逓送株式会社 |
命令年月日 |
平成16年11月19日 |
命令区分 |
棄却(命令主文が棄却のみ又は棄却と却下) |
重要度 |
|
事件概要 |
会社が、組合員2名が団交への参加要請を巡って同僚との間で職場内で暴力事件を起こしたことなどを理由に、期間臨時社員としての雇用契約解除通告を行い解雇したことが、不当労働行為に当たるとして、争われた事件で、会社支店に対する申立ては却下し、会社に対する申立ては棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人日本郵便逓送株式会社近畿統括支店に対する申立ては却下する。 2 被申立人日本郵便逓送株式会社に対する申立ては棄却する。 |
判定の要旨 |
4905 経営補助者
不当労働行為救済命令の名あて人とする使用者は、法律上独立した権利義務の帰属主体であることを解すべきところ、会社の近畿統括支店は、会社の組織上の構成部分に過ぎず、不当労働行為救済命令の名あて人たる法律上独立した権利義務の帰属主体と認めることはできないので、会社近畿統括支店に対する申立ては、却下するとされた例。
1400 制裁処分
3601 処分の程度
3604 労働者に落度がある場合
組合員X1、X2に対する本件処分については、両名が組合員であることを要すると十分把握していなかったとする会社の主張は採用できないが、両名が起こした10.24事件に係る騒動は、両名が飲酒の上、深夜に運転業務する職場内に立ち入り、X1がX3組合員に暴力を振るい、X2はその様子を制止することなく間近で見ていたものであり、この騒動に伴って、夜勤に備えていた従業員が巻き込まれており、さらに、当日の業務に代務者を配備するなど、会社業務にも影響を与える事態に至らしめたものであるから、会社が、両名の行為を事業所内侵入暴行致傷行為と評価したことは不合理とはいえず、本件処分に至る手順にも問題があったとはいえないこと、また、会社が他の組合員・非組合員に比して両者のみ不当に重く処分しているとみることはできないこと、両名は分会の世話役であったものの、執行委員長になったのは本件雇用契約解除後のことであること等からすると、本件処分は、両名の重大な就業規則違反行為に対して、就業規則に基づき適正に行われたものとみるのが相当であって、両組合員が組合員であること、ないしその組合活動を嫌悪して行われた不利益取扱いとみることはできないとされた例。
|
業種・規模 |
郵便業、電気通信業 |
掲載文献 |
|
評釈等情報 |
 
|