概要情報
事件名 |
染谷交通 |
事件番号 |
千葉地労委 平成13年(不)第1号
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申立人 |
全労連・全国一般労働組合千葉地方本部 |
被申立人 |
有限会社染谷交通 |
命令年月日 |
平成14年12月26日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、(1)組合の弱体化を図るため、一部の従業員に新たな親睦会を結成させるとともに、組合を誹謗する発言や親睦会加入の説得工作をしたこと、(2)組合からの脱退勧奨をしたこと、(3)勤務編成を一方的に変更して組合員に対し不利益な取扱いをしたこと、(4)組合員X1を雇止めとしたことが不当労働行為であるとして申し立てられた事件で、地労委は、文書交付を命じ、その余の申立ては棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、本命令書交付後1週間以内に下記文言を記載した文書を申立人の代表者に交付すること。 記 全労連・全国一般労働組合千葉地方本部 様
有限会社染谷交通 印
当社が、平成12年8月10日及び同月11日に従業員を招集し、貴組合を一方的に批判したこと及び集会参加者に金2000円を支給したこと並びに同月11日の集会において新親睦会の加入の説明をさせたことが労働組合法第7条第3号に該当する不当労働行為であると認定されました。 今後このような行為を繰り返さないようにいたします。 2 その余の申立は棄却する。 |
判定の要旨 |
2610 職制上の地位にある者の言動
2620 反組合的言動
3106 その他の行為
組合結成通告直後に会社が招集した集会において、営業部長が組合を一方的に批判したり、組合に加入しないよう暗に誘導したこと及び参加した従業員に金員を渡すなどしたこと並びに集会において新親睦会の加入の説明をしたことは、組合の弱体化を図るため、その組織に介入した不当労働行為に当たるとされた例。
1302 就業上の差別
営業部長が組合員のいる下番勤務者を公休出勤させないよう業務割振りを行っていたとは認められないこと、また、組合員が公休出勤を申し出たのは極めて少なかったこと、加えて、公休出勤は使用者が営業上の必要に基づき勤務を命じるものであるが、任意に乗務員が公休日に出勤できる制度が確立していたと認める証拠はなく、乗務員に一定の公休出勤機会を保障するような慣行があったとは認められないこと等から、会社が組合を嫌悪し、組合員やその同調者に経済的不利益を与えるため公休出勤に関する取扱いを変更したものと認めがたく、会社の公休出勤の取扱いは不当労働行為に当たらないとされた例。
1106 契約更新拒否
会社がパート乗務員である組合員X1の雇用契約の更新を行わなかったことは、組合員である同人を排除する意図によるものとは認め難く、むしろ、同人が65歳を超えて同一形態の事故が増え、その原因がはっきりしないため健康上の問題などを考慮して契約しなかったものと認めるのが相当であって、不当労働行為に当たらないとされた例。
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業種・規模 |
道路旅客運送業(ハイヤー、タクシー業) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集124集577頁 |
評釈等情報 |
 
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