概要情報
事件名 |
光運送 |
事件番号 |
栃木地労委 平成13年(不)第1号
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申立人 |
全日本建設交運一般労働組合栃木県本部 |
被申立人 |
有限会社光運送 |
命令年月日 |
平成14年 9月18日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、(1)組合員に対して配車差別をしたこと、(2)新規組合員に対し、素行不良を理由に配置転換を行い、給料を減額支給したこと、(3)団交に関し、不誠実に対応したことが不当労働行為であるとして争われた事件で、(1)配車について、非組合員と差別することなく取り扱うこと、(2)組合員1名に対する配転命令を撤回し、原職復帰させること(3)文書手交を命じ、その余の申立ては棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、組合員X2、同X3、同X4に対する配車について、非組合員 と差別することなく取り扱わなければならない。 2 被申立人は、組合員X5に対する平成13年4月10日付け一般貸切への配 転命令を撤回し、同人を原職に復帰させなければならない。 3 被申立人は、申立人に対し、本命令書写しの交付日から1週間以内に下記の 文書を手交しなければならない。 記 平成 年 月 日 全日本建設交運一般労働組合栃木県本部 執行委員長 X1 殿 有限会社光運送 代表取締役 Y1 当社が貴組合員の組合員に対して配車差別を行ったこと、組合員X5に対 し平成13年4月10日付けで一般貸切へ配置転換したことは、栃木県地方 労働委員会において、労働組合法第七条第一号に該当する不当労働行為であ ると認定されました。今後、このような行為を繰り返さないようにいたしま す。 4 申立人のその余の救済申立てについては、棄却する。 |
判定の要旨 |
1302 就業上の差別
組合員と非組合員の配車回数差として合理性が認められる有休取得日数の影響を最大限認めたとしても配車回数差の2、3割程度であること、配車差別が開始された当時、会社は少なからず組合を嫌悪する意図を有していたものと推認できること、これに加え、例年3月までが繁忙期であることも考慮すれば、会社の一連の配車差別は、分会員が裁判を提起したことを契機に、組合を弱体化ないし消滅させる意図の下に、会社の受注量が減少する4月以降の配車回数を減少させたものと認めるのが相当であり、労働組合法第七条第一号の不当労働行為に当たるとされた例。
1300 転勤・配転
平成13年4月に行われたA社担当から一般貨物担当への組合員1名の配転について、会社は人手不足が解消されたため行われたとしているが、乗務員2名に余剰が生じていたにもかかわらず、同人の代わりに運転させることなく運行管理業務等に着かせていたこと、人手不足というものの事故で2台の車両が減ったにもかかわらず、その後特に補充したとの疎明もないこと、配転理由と会社が主張する同人の勤務態度不良等はいずれも平成11年ないし12年の事柄であること等から、本件配転は、同人の組合加入を嫌った会社が、A社からの苦情、同人の勤務態度等を奇貨として、一般貸切への配転を命じたものであり、労働組合法第七条第一号に当たるとされた例。
2240 説明・説得の程度
年末一時金の支給に関する団交時の社長発言に一部誠実さを欠く点も認められるものの、申し入れのあった団体交渉に会社は応じていることや団体交渉においても一定の成果が認められること等から、全体として会社の態度は必ずしも不誠実とはいえず、労働組合法第七条第二号に当たらないとされた例。
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業種・規模 |
道路貨物運送業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集124集100頁 |
評釈等情報 |
 
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