概要情報
事件名 |
柳商学園 |
事件番号 |
福岡地労委 平成11年(不)第1号
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申立人 |
柳川高等学校教職員組合 |
被申立人 |
学校法人 柳商学園 |
命令年月日 |
平成14年 1月11日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
学園が、整理解雇に必要とされる解雇回避努力義務や誠実な団交義務を尽くさないまま一方的に解雇を実施したことが不当労働行為であるとして争われた事件で、(1)組合員12名に対する解雇の撤回及び原職復帰、(2)原職復帰に際し、教員の校務分掌及び職員の担当事務について組合との協議、(3)同人らの解雇がなかったならば得られたであろう賃金相当額の2分の1の支払を命じ、その余の申立ては棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人組合員X1、同X2、同X3、同X4、同X5、同X6 、同X7、同X8、同X9、同X10、同X11及び同X12に対する平成1 1年3月31日付け解雇を撤回し、これらの者を原職に復帰させなければなら ない。 2 被申立人は、前項の原職復帰に際し、教員の校務分掌及び職員の担当事務に ついて、申立人組合と協議しなければならない。 3 被申立人は、第1項に掲げる申立人組合員らに対し、同人らの解雇がなけれ ば得られたであろう賃金相当額の2分の1を支払わなければならない。 4 その余の申立ては、棄却する。 |
判定の要旨 |
2000 人員整理
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
学園は、組合と長期にわたり意見の対立や紛争を繰返していたことから、強い不信感を抱くようになり、財政再建という火急の課題に直面してますます反組合的感情が根深いものになり、そのため本件整理解雇について、組合との話合いを回避又は軽視したことがあると認められ、組合員に不利益となる不合理な人選作業が行われた結果、組合に対する差別的な選定結果が生じたのであり、学園はこれを容認し、もって組合の学園内の勢力を減殺しようとしたことが窺われることから、本件整理解雇は、労働組合法第七条第一号及び第三号に該当する不当労働行為に当たるとされた例。
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業種・規模 |
教育(自動車教習所を含む) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集122集40頁 |
評釈等情報 |
 
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