概要情報
事件名 |
北錦会ほか3者 |
事件番号 |
大阪地労委 平成12年(不)第3号
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申立人 |
全国金属機械労働組合港合同 |
被申立人 |
X1ら3名 |
被申立人 |
医療法人北錦会 清算人 Y1 |
命令年月日 |
平成13年11月30日 |
命令区分 |
棄却(命令主文が棄却のみ又は棄却と却下) |
重要度 |
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事件概要 |
法人及び申立外個人Y1の相続人である3名が、①Y1死亡後に、Y1が経営していた安田病院並びに法人が経営していた円生病院及び大和川病院の元従業員に対して交付した金製の箸等に相当する金銭を組合員に支払わなかったこと、②Y1死亡後に、安田病院等の三病院の元従業員に対して支払った金銭を組合員に支払わなかったこと、③三病院の組合員の解雇問題や未払賃金問題に係る団体交渉に応じないことが争われた事件で、①3名に対する申立てを却下、②法人に対する金製の箸等に相当する金銭支払、解雇問題、未払賃金に関する団交申立てを却下、③法人に対する金銭支払申立て棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人Y2、同Y3及び同Y4に対する申立てを却下する。 2 被申立人医療法人に対する、金製の箸、小皿等に相当する金銭の支払に係る 申立て並びに解雇問題及び未払賃金問題に係る団体交渉を求める申立てを却下 する。 3 被申立人医療法人に対する金銭の支払に係る申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
5147 その他
元事務長が元従業員の一部に金製の箸等を渡した行為は、申立外Y1の生前の依頼を受け、その個人的な意遺志に基づいたものとみるのが相当であり、仮にY1の死亡後に相続人3名が元事務長に対して金製の箸等の交付を依頼した事実があったとしても、当該行為をもって相続人3名がY1の事業を承継した表れであるとはいえず、また、金銭の支払行為は、Y1の民事上の債権債務の一部である退職金支払債務に係るものであり、Y1の相続財産の管理上のものとみることができ、当該行為をもって相続人3名がY1の事業を承継しているとする新たな事実とみることはできないとして、相続人3名に対する申立てが却下された例。
5147 その他
相続人3名は組合員に対する労使関係を承継しないとして、組合員の解雇問題や未払賃金問題に関する団交に関する申立てが却下された例。
5124 その他の審査手続
5147 その他
北錦会に対する金製の箸の交付に関する申立てにるいては、北錦会との労使関係に基づいてなされてものと認められないこと、また、金銭の支払に関する申立てについては、退職金の支払を目的としたものであるが、元従業員のうち非組合員のみを選別して支払っているのではないことから、不当労働行為には当たらないとして、それぞれの申立てが棄却された例。
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業種・規模 |
医療業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集121集576頁 |
評釈等情報 |
 
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