概要情報
事件名 |
富山第一銀行 |
事件番号 |
富山地労委 平成12年(不)第1号
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申立人 |
富山第一銀行従業員組合 |
被申立人 |
株式会社富山第一銀行 |
命令年月日 |
平成13年 3月30日 |
命令区分 |
棄却(命令主文が棄却のみ又は棄却と却下) |
重要度 |
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事件概要 |
銀行が、①年末一時金交渉に関して、団交期日を設定せず、団体交渉の席においても、資料の提出要求に応じなかったこと、②第三者機関への組合の申立て通告に対し、別組合に組合の組合員に対して抗議を行わせたことが争われた事件で、申立てを棄却した。 |
命令主文 |
本件申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
2240 説明・説得の程度
銀行は、平成6年以降、組合と別組合からの年末一時金要求が出揃ってから両組合と団体交渉を開催していること、また、銀行は、組合が要求したとおりの資料を提出していないものの、銀行が提出した資料に基づき一応説明を行う等しており、年末一時金交渉における討議は十分尽くされているものと考えられることから、年末一時金交渉における銀行の組合に対する対応は、不誠実であったとは認められず労働組合法第7条2号に該当する不当労働行為に当たらないとされた例。
3200 不当労働行為とされた例
3900 「不利益の範囲」
労働組合法第7条第4号は、不当労働行為救済申立て等を行った行為に対して、使用者が報復的に不利益な取扱いをすることを禁止したものであり、申立準備等の事前行為は対象にならず、申立前の別組合が組合の組合員に対して行った行為は、労働組合法第7条4号の対象とはならないとされた例。
1604 その他
2500 別組合の結成・援助
別組合が行った組合の組合員に対する抗議行動は、銀行が、別組合をして抗議行動を起こさせたということの疎明はなく、その中には職制が含まれていたが、同行動は銀行の店舗外で行われており、勤務時間中の者もいたが、ごく短時間のことであり、当該行動が不利益取扱いないし銀行の支配介入があったとみることはできないとされた例。
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業種・規模 |
金融業、保険業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集119集924頁 |
評釈等情報 |
 
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