概要情報
事件名 |
大阪硝子工業 |
事件番号 |
大阪地労委 平成10年(不)第87号
|
申立人 |
全国一般労働組合大阪地方本部大阪硝子工業労働組合 |
被申立人 |
大阪硝子工業株式会社 |
命令年月日 |
平成13年 2月26日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
|
事件概要 |
会社が、他の準社員全員を正社員に登用したのに、準社員で唯一の組合役員正社員に登用せず、雇い止めとしたことが争われた事件で、①雇い止めがなかったもの及び正社員にしたものとしての取り扱い、②バックペイ(年5分加算)、③文書手交を命じた。 |
命令主文 |
主 文 1 被申立人は、申立人組合員X1に対する平成10年6月30日付け雇止めがな かったものとするとともに、同人を同年4月1日付けで正社員にしたものとし て取り扱わなければならない。 2 被申立人は、申立人組合員X1に対し、前項の是正によって支払われるべきで あった基本給等諸給与相当額と既に支払われた額との差額及びこれに各支払時 期以降、年率5分を乗じた金額を支払わなければならない。 3 被申立人は、申立人に対し、下記の文書を速やかに手交しなければならない 。
記 年 月 日 全国一般労働組合大阪地方本部大阪硝子工業労働組合 執行委員長 X2 殿 大阪硝子工業株式会社 代表取締役 Y1 当社が、貴組合員X1氏を平成10年6月30日付で雇止めとしたこと及び同年 4月1日付で正社員にしなかったことは、大阪府地方労働委員会において、労働 組合法第7条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であると認められました。 今後、このような行為を繰り返さないようにいたします。 |
判定の要旨 |
1106 契約更新拒否
1107 その他
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
3700 使用者の認識・嫌悪
4401 原職復帰と他の措置を併せて命じたもの
4406 バックペイに利子・付加金を付したもの
準社員で唯一の組合役員のX1について、十分合理的な理由もなく、正社員に登用せず、雇止めとした会社の行為は、会社と組合との対立関係やX1の積極的な組合活動を背景に、組合及びX1を嫌悪し、X1が組合員であるが故に行なった不利益取扱いであり、組合の弱体化を企図した不当労働行為であるとされた例。
|
業種・規模 |
その他の製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集119集412頁 |
評釈等情報 |
 
|