概要情報
事件名 |
浜栄港運外1社 |
事件番号 |
愛媛地労委 平成 9年(不)第2号
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申立人 |
新居浜港湾ユニオン |
被申立人 |
浜栄港運株式会社 |
命令年月日 |
平成11年12月18日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、(1)組合執行委員長を懲戒解雇したこと、(2)同委員長に対し、賃金改定で不利益変更をしたことが、それぞれ不当労働行為であるとして争われた事件で、会社に対し、(1)組合執行委員長に対する懲戒解雇のなかったものとしての取扱い及び原職復帰、(2)原職に復帰するまでの間に受けたであろう給与相当額の支払いを命じ、その余の申立ては棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、X1に対する平成9年10月31日付けの懲戒解雇をなかったものとして取り扱い、同人を原職に復帰させなければならない。 2 被申立人は、X1に対して、平成9年11月1日以降原職に復帰するまでの間に受けたであろう給与相当額を支払わなければならない。 3 申立人のその余の申立ては、これを棄却する。 |
判定の要旨 |
0413 ストライキ(含部分・指名スト)
0700 職場規律違反
会社は、組合活動の中心的人物である組合の執行委員長X1に対し、快く思わず、時間外拒否のストライキに対する一連の厳しい処分を行い、更に、降職処分に対する地位保全仮処分命令申立事件で会社書類が提出されたことを奇貨として、懲戒解雇に至らしめたと考えられ、また、組合や分会の弱体化を図るという意図があったと言わざるを得ず、同委員長に対する懲戒解雇は、労働組合法第七条第一号及び第三号に該当する不当労働行為であるとされた例。
1203 その他給与決定上の取扱い
新賃金体系に実施により、申立人X1の賃金は、通勤手当の見直しがなされたため、減額となっているが、不利益の程度が軽微であり、賃金改定の合理性の範囲を逸脱するものとは言えず、また、分会は新賃金体系に対し異議を述べたものの、最終的には、賃金改定及び賞与に関する協定を締結し、これらに同意しているのであるから、X1に対する賃金改定は不当労働行為に該当しないとされた例。
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業種・規模 |
運輸に附帯するサービス業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集115集459頁 |
評釈等情報 |
 
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