概要情報
事件名 |
仙台ドライバーサービス |
事件番号 |
宮城地労委 平成 7年(不)第3号
宮城地労委 平成 7年(不)第5号
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申立人 |
宮城合同労働組合 |
被申立人 |
仙台ドライバーサービス株式会社 |
被申立人 |
黒井産業株式会社 |
命令年月日 |
平成10年 4月 6日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、(1)K社とその子会社S社が、申立組合員4名に対し、配転に関する覚書を無視して事前説明をしないまま内示したことにつき、団交に応じなかったこと、(2)団交拒否に対する組合のストライキについて両社の自動車学校長らが行った発言が不当労働行為であるとして争われた事件で、宮城地労委は、(1)について団交拒否の禁止及び文書手交を命じ、(2)については申立てを棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人らは、申立人及び申立人の黒井系列自動車学校支部が平成7年10 月12日の配転の内示に関して申し入れた団体交渉を拒否してはならない。 2 被申立人らは、申立人及び申立人の黒井系列自動車学校支部に下記の文書を 手交しなければならない。 記 平成7年10月12日の配転の内示に関して同年10月14日に貴組合から 申入れのあった団体交渉を拒否したことは、宮城県地方労働委員会において不当 労働行為であると認定されました。今後は、こうした行為を繰り返さないように いたします。 年 月 日 宮城合同労働組合 殿 同黒井系列自動車学校支部 殿 黒井産業株式会社 仙台ドライバーサービス株式会社 3 申立人のその余の申立ては、棄却する。 |
判定の要旨 |
2301 人事事項
職場の変更という労働条件に関わる本件人事異動について、組合が団交を求めたことは当然であって、会社は団交に応じる義務があったと解され、個別人事権の行使は会社の専権事項であって、組合との協議事項ではないとの主張が失当であるとされた例。
2242 回答なし
2253 受取り拒否・申入れなし
2305 労働協約との関係
本件人事異動について、会社は、組合と話し合う意思がはじめからなかったものと認められ、団交申入書が団交当事者でない校長に提出されたり、本件覚書を前提とした団交の申入れであったとしても、疑問があれば、これらのことは団体交渉の場で話し合われるべきであって、いずれも団交拒否の正当理由とは認められないとされた例。
2610 職制上の地位にある者の言動
2620 反組合的言動
ストライキの翌日、Y1校長が、「教習生の予約キャンセルに追われ大変だった。」などと女子組合員に発言したことが、スト参加に対する報復的不利益の示唆ないし組合活動に対する干渉とまでは認められず、ストの翌日になされた発言ではあっても、このことのみでは直ちに支配介入とは断じることはできないとされた例。
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業種・規模 |
教育(自動車教習所を含む) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集110集435頁 |
評釈等情報 |
 
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