概要情報
事件名 |
啓誠学園 |
事件番号 |
宮城地労委 平成10年(不)第1号
|
申立人 |
宮城県私立学校教職員組合連合 |
申立人 |
大崎中央高等学校教職員組合 |
被申立人 |
学校法人啓誠学園 |
命令年月日 |
平成10年 8月17日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
|
事件概要 |
本件は、学園理事長が、校有地等の無償譲渡問題及び春闘の未解決事項についての団体交渉申し入れを拒否したことが不当労働行為であるとして争われた事件で、宮城地労委は、団交事項のうち未解決事項について、理事長又は権限のある交渉員が出席する誠実団交の実施及び文書手交を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人大崎中央高等学校教職員組合が平成9年11月21日付 けで申し入れた団体交渉事項のうち、未解決事項について、理事長又は権限のあ る交渉員が出席し、誠意をもって団体交渉に応じなければならない。 2 被申立人は、本件命令書受領の日から1週間以内に、申立人らに対し、下記 の陳謝文を手交しなければならない。 記 本学園は、貴両組合からの度重なる団体交渉申し入れを、正当な理由もなく拒 否し、誠意ある対応をいたしませんでした。この行為は、宮城県地方労働委員会 によって労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為であると認定されまし た。ここに、この命令を正しく受け止め、貴両組合及び組合員に陳謝いたします とともに、今後、このような行為を繰り返さないことを誓約いたします。 平成 年 月 日 大崎中央高等学校教職員組合 宮城県私立学校教職員組合連合 学校法人啓誠学園 |
判定の要旨 |
2248 実質的権限のない交渉担当者
学園の団交拒否は明らかであり、この間の校長交渉は、組合が、学園の団交拒否の姿勢が変わらないままでは手当支給時期が遅れることに危機感を抱き行ったものであり、校長が正規の権限のある交渉委員ではないと知りつつも、やむを得ず、事実上の解決を図ろうとしたものと見ることができ、学園が実質的な団体交渉に応じたとはいえないとされた例。
|
業種・規模 |
教育(自動車教習所を含む) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集111集198頁 |
評釈等情報 |
 
|