概要情報
事件名 |
留萌三交ハイヤー |
事件番号 |
北海道地労委 平成 7年(不)第14号
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申立人 |
留萌三交ハイヤー労働組合 |
申立人 |
全国自動車交通労働組合連合会北海道地方本部 |
被申立人 |
留萌三交ハイヤー株式会社 |
命令年月日 |
平成 8年 6月17日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、組合が賃金体系の変更問題と切り離して夏季一時金についての団体交渉をしたい旨の申入れをしたのに対し、会社が同時交渉に固執して、これを拒否したこと、及び会社の労務部長が非組合員に前年度並みの夏季一時金を貸付金名目で、自ら経営する別法人から支払ったことが不当労働行為であるとして申立てがあった事件で、北海道地労委は<1>団交実施、<2>団交拒否と貸付金差別についての文書手交を命じ、その余の申立て(陳謝文の掲示等)を棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人留萌三交ハイヤー労働組合が平成7年8月11日に団体 交渉を申し入れた同年度夏期一時金の件について、賃金体系変更の件との同時交 渉に固執することなく、誠実に団体交渉を行わなければならない。 2 被申立人は、申立人らに対し、本命令書交付の日から5日以内に、下記の文 書を手交しなければならない(文書の大きさはA4版とすること。)。 記 平成 年 月 日 (手交する日を記載すること) 全国自動車交通労働組合連合会 北 海 道 地 方 本 部 様 留萌三交ハイヤー労働組合 様 留萌三交ハイヤー株式会社 当社が、平成7年8月11日に留萌三交ハイヤー労働組合から団体交渉を申し 入れられた同年度夏期一時金の件について、賃金体系変更の件との同時交渉に固 執して団体交渉を行わなかったこと及び夏期一時金の支給遅延による貸付けにあ たって貴組合員を差別的に取り扱ったことに対し、今般、北海道地方労働委員会 において、労働組合法第7条第1号、第2号及び第3号に該当する不当労働行為 であると認定されましたので、今後このような行為を繰り返さないように留意し ます。 3 申立人らのその余の申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
2244 特定条件の固執
会社が、平成7年度夏季一時金の交渉を賃金体系変更の件と同時交渉することに固執したことが、労組法7条2号の不当労働行為であるとされた例。
1601 福利厚生上の差別
労務部長Y1が行った一時金支給遅延による非組合員に対する貸付けは、それが独断であったとしても会社の利益を守るためのものであるので、差別的貸付けであるとともに組合に動揺を与える労組法7条1号及び3号の不当労働行為であるとされた例。
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業種・規模 |
道路旅客運送業(ハイヤー、タクシー業) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集105集105頁 |
評釈等情報 |
 
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