概要情報
事件名 |
九州女子学園 |
事件番号 |
福岡地労委 平成 5年(不)第13号
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申立人 |
九州女子学園教職員組合 |
被申立人 |
学校法人九州女子学園 |
命令年月日 |
平成 8年 8月 9日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、学園が、X1副委員長及びX2書記長を平成4年春闘に際し、教室内ビラ掲示、リボン闘争等の違法な争議を指導したことを理由として懲戒解雇したことが不当労働行為であるとして申立てがあった事件で、福岡地労委はX1及びX2に対する懲戒解雇の撤回及び原職復帰並びに解雇がなければ得られたであろう賃金相当額の支払いを命じ、その余の申立て(陳謝文の交付及び掲示)は棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人組合員X1及びX2に対する平成4年12月26日付け懲戒解雇を撤回し、両名を原職に復帰させ、解雇がなければ得られたであろう賃金相当額を支払わなければならない。 2 その余の申立ては、棄却する。 |
判定の要旨 |
0200 宣伝活動
0210 リボン・ワッペン等の着用
エントツ闘争、プラカード設置、ビラ貼付闘争、リボン闘争及び生徒へのビラ配布の諸行為は、教育の場における組合活動として求められる配慮、すなわち極力生徒を労使紛争に巻き込まないという慎重かつ十分な配慮を欠いた行動であり、その結果、日常的教育業務に不当な影響を及ぼしたものであって、正当な組合活動とは認め難いとされた例。
0700 職場規律違反
学園が挙げた板等の職員室への持ち込み、教室内ビラ掲示等は懲戒解雇事由とはなし得ず、懲戒委員の選出方法に就業規則違背があり、委員長は懲戒解雇を撤回し、依願退職とする和解が成立していること、更に就業規則に情状酌量の規定があること等を総合勧案すれば、学園が副委員長及び書記長に対し懲戒解雇を行なったことは、同人らの活発な組合活動を嫌悪する学園が同人らを職場から排除することによって組合の団結力を弱めようとして行った7条1号及び3号に該当する不当労働行為であるとした例。
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業種・規模 |
教育(自動車教習所を含む) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集105集284頁 |
評釈等情報 |
 
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