概要情報
事件名 |
日本貨物鉄道(年次有給休暇) |
事件番号 |
大阪地労委 平成 4年(不)第54号
大阪地労委 平成 6年(不)第42号
大阪地労委 平成 7年(不)第2号
大阪地労委 平成 8年(不)第4号
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申立人 |
X1 |
被申立人 |
日本貨物鉄道株式会社 |
命令年月日 |
平成 9年12月 4日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
日本貨物鉄道株式会社が、組合員X1に対して、<1>平成元年12月4日付けで吹田機関区関連事業室への配属を行い、車両技術系の本来業務である構内運転業務から外したこと、<2>平成3年から同6年までの各年末手当並びに平成4年、同5年及び同7年の各夏季手当を減額したこと、<3>平成4年度、同5年度及び同7年度の各定期昇給において一号俸減俸したこと、<4>大阪地労委に証人として出頭した平成6年6月16日の午前8時45分から午後1時15分までの間の賃金をカットしたことが争われた事件で、上記<4>について、平成6年6月16日午前8時45分から午後1時15分までの間を有給休暇を与えたものとして取り扱い、この間の賃金相当額(年5分付加)を支払うように命じ、その余の申立てを棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人に対し、平成6年6月16日午前8時45分から午後1時15分までの間を有給休暇を与えたものとして取り扱い、この間の賃金相当額及びこれに年率5分を乗じた額を支払わなければならない。 2 申立人のその他の申立ては棄却する。 |
判定の要旨 |
1302 就業上の差別
会社がX1の運転技量等を総合的に考慮して、同人を構内運転業務に従事させなかったことは相当であると認められ、会社がX1に対し、関連事業室における関連補助業務への従事を命じたことには合理的な理由があり、会社に不当労働行為は認められない。
1202 考課査定による差別
X1の言動は、就業規則等の服務上遵守すべき事項に反しており、また、業務上の指示に従わないものであり、会社がX1の執務態度について、「勤務成績が良好でない」と判断したことは相当であり、会社に不当労働行為は認められない。
1202 考課査定による差別
定期昇給の調査期間にわたってX1の勤務成績は良好でないと認められ、会社が、同人が会社賃金規程の昇給欠格条項の「勤務成績が特に良好でない者」に該当すると判断したことは相当であり、会社に不当労働行為は認められない。
3300 不当労働行為とされた例
4700 労組法7条4号(申立てによる不利益取扱い)の救済
X1の労働委員会への出頭は、会社就業規則条項にいう職務上の事件について証人として召喚された場合に該当するものというべきであり、したがって、会社が本件審問において、一方で会社側申請証人として出頭した他の会社社員を有給扱いにしながら、他方で申立人側申請証人として出頭したX1を無給としたことに合理的理由は認められず、同人に対するかかる取扱いは当委員会への申立てを嫌悪したがゆえの不利益取扱いであり、労働組合法第7条第4号に該当する不当労働行為にあたる。
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業種・規模 |
鉄道業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集109集261頁 |
評釈等情報 |
 
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