概要情報
事件名 |
青山会(解雇) |
事件番号 |
東京地労委 平成 6年(不)第27号
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申立人 |
全国一般・全労働者組合 |
申立人 |
X2 |
申立人 |
全労協全国一般東京労働組合 |
申立人 |
X1 |
被申立人 |
医療法人財団青山会 |
命令年月日 |
平成 9年10月21日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
法人が、組合員X1及びX2の両名を、通勤交通費の不正受給を理由に懲戒解雇したことをめぐって争われた事件で、<1>X1及びX2に対する懲戒解雇がなかったものとしての取扱い、原職復帰及びバック・ペイ、<2>ポスト・ノーティス、<3>履行報告を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人医療法人財団青山会は、申立人X1および同X2に対する、平成6年3月18日付懲戒解雇がなかったものとして取り扱い、次の措置を講じなければならない。 (1) X1およびX2の両名を、原職に復帰させること。 (2) 両名に対し、解雇の日の翌日から原職に復帰する日までの間に支払われるべき賃金相当額を支払うこと。 2 被申立人は、本命令書受領の日から1週間以内に、55センチメートル×80センチメートル(新聞紙2頁大)の大きさの白紙に、下記の内容を楷書で明瞭に墨書して、被申立人病院の正面玄関の従業員の見やすい場所に、10日間掲示しなければならない。 記 平成 年 月 日 全労協全国一般東京労働組合 執行委員長 X3 殿 全国一般・全労働者組合 執行委員長 X4 殿 X1 殿 X2 殿 医療法人財団 青山会 理事長 Y1 当法人が貴組合の組合員X1氏および同X2氏を懲戒解雇したことは不当労働行為であると、東京都地方労働委員会において認定されました。今後このような行為を繰り返さないよう留意します。 (注、年月日は掲示した日を記載すること。) 3 被申立人は、前各項を履行したときは、すみやかに当委員会に文書で報告しなければならない。 |
判定の要旨 |
0900 不正行為
本件解雇の真の理由は、組合を嫌悪し続けた青山会が、通勤交通費の「不正受給」問題を奇貨として、X1については組合の執行委員長として、その中心となって活発に活動を続けていることを嫌って、X2については組合の組合員でかつX1の妻でもあることから、ともどもに病院外に放逐し、ひいては組合を壊滅させることを狙った不当労働行為であるとされた例。
4407 バックペイの支払い方法
賃金相当額の支払いの履行にあたっては、これに対応する裁判所の地位保全等仮処分決定に従い既に支払った金員があれば、それをこの支払いに充当することができるとされた例。
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業種・規模 |
医療業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集109集121頁 |
評釈等情報 |
 
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