概要情報
事件名 |
日栄運輸 |
事件番号 |
兵庫地労委 平成 8年(不)第5号
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申立人 |
全日本運輸一般労働組合神戸支部 |
被申立人 |
日栄運輸株式会社 |
命令年月日 |
平成 9年 8月19日 |
命令区分 |
棄却(命令主文が棄却のみ又は棄却と却下) |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、会社が、<1>平成8年1月、分会長X1に対して海上コンテナー・トレーラー運転手から船内部のフォークリフト運転手へ配転を命じたこと、<2>平成8年3月、副分会長X2に対して海上コンテナー・トレーラー運転手から船内部のフォークリフト運転手へ、分会長X1に対してフォークリフト運転手から沿岸作業員へ配転を命じたこと、<3>副分会長X2及びX3を脅迫して組合活動から手を引かせようとしたことが不当労働行為であるとして争われた事件である。 兵庫地労委は、上記のいずれも不当労働行為には当たらないとして本件申立てを棄却した。 |
命令主文 |
本件申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
1300 転勤・配転
分会長X1に対する第1次配転について、会社が、同人らの組合加入及び分会結成の動きを認識していたと認められるものの、本配転の業務上の必要性が認められること、本配転について不利益性があるとはいえないことなどを総合的に考慮すると、本配転は、労組法第7条第1号に規定する不当労働行為には該当しないとされた例。
1300 転勤・配転
副分会長X2に対する配転について、Y1常務が、分会員らに対し、組合の脱退を勧めるような発言をしたことは、組合を嫌悪していたことが窺われるが、本配転の業務上の必要性が認められること、本配転について不利益性があるとはいえないことを総合的に考慮すると、本配転は、労組法第7条第1号に規定する不当労働行為には該当しないとされた例。
1300 転勤・配転
分会長X1に対する第2次配転について、Y1常務が、分会員らに対し、組合の脱退を勧めるような発言をしたことは認められるが、本配転が組合活動上不利益とは認められないこと、過去にも同人が沿岸作業員として従事していたことを総合的に考慮すると、本配転を労組法第7条第1号に該当する不当労働行為とは認めることはできないとされた例。
2700 威嚇・暴力行為
3422 その他の者の言動
暴力団員風の者と分会員の面談について、会社が、陸運部門を創設した時のレセプションに、Z組の関係者を招待したと認めるに足る疎明はなく、Z組と会社との関係を示すその他の具体的な事実等に関する具体的な疎明はないことから、「Z組」の名刺を所持する者らの言動を会社に帰責することはできないので、上記の面談の事実が組合に対する支配介入の不当労働行為には当たらないとされた例。
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業種・規模 |
卸売業、小売業、飲食店 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集108集546頁 |
評釈等情報 |
 
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