概要情報
事件名 |
神奈川中央交通 |
事件番号 |
神奈川地労委 平成 4年(不)第13号
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申立人 |
X1 |
被申立人 |
神奈川中央交通 株式会社 |
命令年月日 |
平成 7年 9月13日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、組合内少数派グループの中心的メンバーであるバス運転手のX1を制帽不着用を理由として懲戒解雇したことが、組合内の反執行部派の弱体化を企図した不当労働行為であるとして争われた事件である。 神奈川地労委は、(1)X1に対する懲戒解雇がなかったものとしての取扱い、原職又は原職相当職への復帰、(2)解雇日の翌日から復帰するまでの間の賃金相当額の支払い、(3)文書手交を命じ、その余の申立て(バック・ペイに対する年5分加算、陳謝文の掲示等)を棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人に対する平成 4年 8月19日付の懲戒解雇処分がなかったものとして取り扱い、次の措置を講じなければならない。 (1)申立人を原職又は原職相当職に復帰させること。 (2)平成 4年 8月20日から原職又は原職相当職に復帰するまでの間の申立人が受けるはずで あった賃金相当額を支払うこと。 2 被申立人は、本命令後、速やかに下記の文書を申立人に手交しなければならない。 記 当社が行った貴殿に対する平成 4年 8月19日付の懲戒解雇処分は、神奈川県地方労働委員 会において労働組合法第7条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であると認定されま した。 今後、このような行為を繰り返さないようにいたします。 平成 年 月 日 X1 殿 神奈川中央交通株式会社 代表取締役 Y1 3 申立人のその余の申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
0700 職場規律違反
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
少数派グループの中心的メンバーであるバス運転手の、制帽不着用を理由とする懲戒解雇は、過酷にすぎ、同人の組合活動の故になされたものとして7条1号、3号に該当する不当労働行為であるとされた例
4406 バックペイに利子・付加金を付したもの
制帽不着用を理由とする懲戒解雇の救済につき、バック・ペイについて年5分加算の請求を「諸般の事情を考慮して」として、退けた例
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業種・規模 |
道路旅客運送業(バス専業) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集103集35頁 |
評釈等情報 |
 
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