概要情報
事件名 |
西日本ジェイアールバス |
事件番号 |
大阪地労委 平成 1年(不)第63号
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申立人 |
国鉄労働組合近畿地方本部 |
被申立人 |
西日本ジェイアールバス 株式会社 |
命令年月日 |
平成 7年 2月21日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、会社が、国労組合員X1ら3名に対し、「勤務成績が良好でない者」として夏季一時金を5%減額したこと及び同じくX2ら2名に対し、同様の理由で冬季一時金を5%減額したことが不当労働行為であるとして争われた事件である。 大阪地労委は、上記5名のうち、3名に対する減額措置について不当労働行為であるとして、それぞれに対し、夏季一時金または冬季一時金において減額した金員の支払いを及び文書手交を命じ、その余の申立てを棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人組合員X1及び同X3に対する平成元年夏季手当の減額措置(5%) 並びに申立人組合員X4に対する同年年末手当の減額措置(5%)がそれぞれなかったものと して取り扱い、同人らに対し、各手当から減額した金額及びこれに年率5分を乗じた金額を 支払わなければならない。 2 被申立人は、申立人に対し、下記の文書を速やかに手交しなければならない。 記 年 月 日 国鉄労働組合近畿地方本部 執行委員長 X5 殿 西日本ジェイアールバス株式会社 代表取締役 Y1 当社が、貴組合員X1氏及び同X3氏に対して平成元年夏季手当を5%減額したこと、並 びに貴組合員X4氏に対して平成元年年末手当を5%減額したことは、大阪府地方労働委員 会において、労働組合法第7条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であると認められ ました。 今後このような行為を繰り返さないようにいたします。 3 申立人のその他の申立ては、棄却する。 |
判定の要旨 |
1201 支払い遅延・給付差別
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
確認喚呼、マイク案内を励行しなかったこと等の一時金減額理由は、いずれも希薄又は相当でないものであって、当時会社と組合が著しく対立していたことからして、減額措置が労組法7条1号、3号に該当する不当労働行為であるとされた例。
1201 支払い遅延・給付差別
損害態度不良、回送経路逸脱を理由とする一時金の減額措置には十分な理由があり、不当労働行為に当たらないとされた例。
1201 支払い遅延・給付差別
上司を上司と思わない言動を繰り返し、規律及び職場の秩序を無視しているとして、一時金を減額した措置は不当労働行為に当たらないとされた例。
4406 バックペイに利子・付加金を付したもの
組合が一時金の減額分の是正について年6分の付加を求めたのに対し、年5分が相当とされた例。
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業種・規模 |
道路旅客運送業(バス専業) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集101集137頁 |
評釈等情報 |
 
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