概要情報
事件名 |
日本電信電話公社退職特別措置団体交渉 |
事件番号 |
公労委 昭和34年(不)第1号
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申立人 |
全国電気通信労働組合 |
被申立人 |
日本電信電話公社 |
命令年月日 |
昭和34年12月15日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
公社が、組合の退職希望者の退職手当支給に関する特別措置についての団体交渉申入れを、団体交渉事項には当らないとして拒否したことが争われた事件で、特別措置に関する事項は団体交渉事項に当たり、これを拒否したことは団体交渉拒否に当たるとして、文書手交を命じた。 |
命令主文 |
主 文 被申立人は、本命令交付の日から1週間以内に、左記事項<注・下記>を記載した文書を申立人に手交しなければならない。 記 公社が、昭和34年2月12日付電職第36号通達「特別退職の取扱について」によって退職希望者の公募を行なった際、同措置についての貴組合の団体交渉の申入を拒否したことは不当労働行為であったので、公共企業体等労働委員会の命令により、ここに陳謝の意を表するとともに、将来同様の措置を行なう場合にはかかる行為を繰り返さないことを約する。 昭和 年 月 日 日本電信電話公社 総裁 Y1 印 全国電気通信労働組合 中央執行委員長 X1 殿 |
判定の要旨 |
2400 その他
退職希望者に対する特別措置のうち、例えば退職手当の額のように国家公務員等退職手当暫定措置法上明定され、何らの変更も許されないものについては、団体交渉を拒否する正当な理由があるが、同法において規定のない事項または規定されていてもその適用についてある程度の幅または具体化が認められている事項については、その事項の性質により団体交渉に応じなければならない場合がある。
2400 その他
本件特別措置のうち、その対象を一定の勤続年数以上の者とするなど、特別措置の適用を受ける者の範囲を具体的に定めることは、特別の退職手当が支給されるか否かを左右するものであり、実質的には職員に対する退職手当の支給基準にかかわりがあるから、団体交渉事項である。また、暫定措置法に規定のない事項のうち、例えば、退職者についての特別支給、有給休暇の残日数の取扱いなどは、それぞれ公労法第8条各号に該当し団体交渉の対象となりうる。
2300 賃金・労働時間
2400 その他
退職希望者に対する特別措置には、団体交渉の対象となる事項が含まれているから、被申立人が団体交渉の要求を拒否したことは、不当労働行為である。
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業種・規模 |
分類不能の産業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集 |
評釈等情報 |
 
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