概要情報
事件名 |
クラウン商会 |
事件番号 |
三重地労委 平成 4年(不)第10号
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申立人 |
全日本運輸一般労働組合神奈川地方本部 |
申立人 |
全日本運輸一般労働組合横浜地区合同支部 |
申立人 |
全日本運輸一般労働組合横浜地区合同支部クラウン商会分会 |
被申立人 |
株式会社 クラウン商会 |
命令年月日 |
平成 5年11月24日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、会社が、従業員及びその家族等に対して、申立人組合を誹謗し、組合活動を理由とする不利益取扱いを暗示する発言などして組合からの脱退を促したり、団交において交渉場所及び交渉日時を一方的に設定するなどしたことが不当労働行為であるとして争われた事件である。 神奈川地労委は、支配介入の禁止及び文書手交を命じ、組合費のチェックオフに関する申立ては棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、被申立人の従業員及びその親族等に対して、申立人をひぼうし、組合活動を理由とする不利益取扱いを暗示する発言をするなどして申立人分会からの脱退を促したり、また、団体交渉において、交渉場所及び交渉日時を一方的に設定するなどして、申立人の活動に支配介入してはならない。 2 被申立人は、本命令交付後速やかに申立人に対して、下記の文書を手交しなければならない。 記 当社が、従業員及びその親族等に対して、貴組合をひぼうし、組合活動を理由とする不利益取扱いを暗示する発言をするなどして貴組合からの脱退を促したり、また、貴組合との団体交渉において、交渉場所及び交渉日時を一方的に設定するなどして、貴組合の活動に支配介入したことは、今般神奈川県地方労働委員会により不当労働行為と認定されました。 当社は、今後このような行為を繰り返さないようにいたします。 平成 年 月 日 全日本運輸一般労働組合神奈川地方本部 執行委員長 X1殿 全日本運輸一般労働組合横浜地区合同支部 執行委員長 X2殿 全日本運輸一般労働組合横浜地区合同支部クラウン商会分会 分 会 長 X3殿 株式会社クラウン商会 代表取締役 Y1 3 申立人のその余の申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
2610 職制上の地位にある者の言動
2621 個別的示唆・説得・非難等
社長、部長、課長らの分会員やその家族に対する言動が分会からの脱退を働きかけた不当労働行為とされた例。
3106 その他の行為
団体交渉の場所、日時を一方的に設定したりして、組合を交渉の対等の当事者として尊重する態度に欠ける会社の対応が支配介入とされた例。
2800 各種便宜供与の廃止・拒否
会社が分会員の名簿の提出があればチェック・オフする旨表明していることから、組合費のチェック・オフをしていないことが直ちには不当労働行為ではないとされた例。
4614 文書手交のみを命じた例
ポスト・ノーティスの申立てが、分会結成から日も浅く労使とも対応に不慣れであったこと等を考慮して文書手交をもって足りるとされた例。
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業種・規模 |
道路貨物運送業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集98集259頁 |
評釈等情報 |
 
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