概要情報
事件名 |
東日本旅客鉄道(鉄産労処分) |
事件番号 |
宮城地労委 昭和63年(不)第7号
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申立人 |
鉄道産業労働組合 |
被申立人 |
東日本旅客鉄道 株式会社 |
命令年月日 |
平成 4年 3月19日 |
命令区分 |
棄却(命令主文が棄却のみ又は棄却と却下) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、(1)上司への暴言等を理由に組合員X1を戒告処分にしたこと及び休憩時間後の不就労を理由に組合員X2を訓告処分にしたこと、(2)配属等について組合員を差別していること、(3)X1ら3名の昇給の号俸を減じる等したこと等が争われた事件で、会社の行為が組合活動を理由とした差別意思に基づくとの疎明が不足している等として、いずれの申立ても棄却した。 |
命令主文 |
本件申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
1201 支払い遅延・給付差別
組合役員X1が、昭和63年4月の昇給に際し3号俸しか昇給しなかったことが不当労働行為には当たらないとされた例。
1201 支払い遅延・給付差別
組合役員X1が、昭和62年及び同63年の各年末及び夏季手当をすべて5%減額されたことが不当労働行為には当たらないとされた例。
1201 支払い遅延・給付差別
組合員X1名に対する平成元年度及び同2年度の昇給並びに夏季及び期末手当を号俸減あるいは減額支給したことが労組法7条4号あるいは同条1、3号及び4号に該当しないとされた例。
1400 制裁処分
休憩時間を延長したこと、上司の指示に反抗的な暴言を吐いたこと等を理由に組合役員Sを戒告処分に付したことが不当労働行為には当たらないとされた例。
1400 制裁処分
休憩時間を延長したことを理由に支部役員X2を訓告処分に付したことが不当労働行為には当たらないとされた例。
1400 制裁処分
始業時点呼の際、助役の指示に従わなかった組合員X1を厳重注意処分に付したことが不当労働行為には当たらないとされた例。
2610 職制上の地位にある者の言動
2700 威嚇・暴力行為
3410 職制上の地位にある者の言動
組合役員X1と首席助役との間の小競合いの中で、首席助役が何らかの有形力を行使したことは、妥当性を欠くが、会社の意を受けて行われたものとは認められないとされた例。
2900 非組合員の優遇
会社助役等が行う「職場巡回」が時に組合員にとって差別的な監視の態様で行われ、また、会社助役が風邪で休暇中の組合員宅を訪れ、診断書の提出を求めたことが直ちには不当労働行為に当たらないとされた例。
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
業務改善班へ配属された組合の組合員が雑用的作業に継続的に従事させられたことが不当労働行為には当たらないとされた例。
3020 組合活動への制約
組合役員X1に対して運転所構内への駐車を禁止したことが不当労働行為に当たらないとされた例。
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業種・規模 |
鉄道業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集94集603頁 |
評釈等情報 |
 
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