概要情報
事件名 |
三里ハイヤー |
事件番号 |
高知地労委 昭和62年(不)第1号
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申立人 |
自交総連三里ハイヤー労働組合 |
被申立人 |
有限会社 三里ハイヤー |
命令年月日 |
平成 2年 8月 2日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、(1)副委員長に対する懲戒処分の撤回問題についての団交拒否、(2)組合から賃上げ要求の根拠の提示がないこと及び組合役員欠席のため団交ができなかったことについて組合から釈明がないことを理由とする賃金及び労働条件に関する団交拒否、(3)団交を経ない文書掲示による欠勤控除の一方的実施をそれぞれ行ったことが争われた事件で、(1)及び(2)については団体交渉応諾を命じ、(3)については申立てを棄却した。 |
命令主文 |
主 文 1 被申立人は、申立人が要求している昭和61年8月5日付けの副執行委員長に対する懲戒処分、賃金及び昭和62年9月8日に開催予定であった団体交渉において交渉することとなっていた労働条件に関する団体交渉に誠意をもって直ちに応じなければならない。 2 申立人のその余の申立ては、棄却する。 |
判定の要旨 |
2242 回答なし
組合副委員長に対する懲戒処分の撤回はあり得ず、その当否は司法機関に判断してもらうので、団交は意味がないとして、団交に応じなかったことが不当労働行為であるとされた例。
2250 未妥結・打切り・決裂
賃上げ要求の根拠を示さない組合には、妥結の意志がないものと解するとして、団交を打ち切りその根拠の提示がない限り、団交に応じないことが不当労働行為であるとされた例。
2211 団交ルールの先議
当該団交を開催できなかった責めは組合が負うべきであるとして、会社が組合の誠意ある釈明又は釈明書の提出がない限り、団交の開催に応じないことが不当労働行為であるとされた例。
2249 その他使用者の態度
会社が団交を行うことなく、文書の掲示により、欠勤控除を行うとしたことをもって、団交拒否に該当する行為とは解せられないとされた例。
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業種・規模 |
道路旅客運送業(ハイヤー、タクシー業) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集90集506頁 |
評釈等情報 |
 
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