概要情報
事件名 |
西日本旅客鉄道(糸崎運転区配転) |
事件番号 |
広島地労委 昭和62年(不)第7号
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申立人 |
国鉄労働組合岡山地方本部第三支部西部連合分会 |
被申立人 |
西日本旅客鉄道 株式会社 |
命令年月日 |
平成 2年 7月17日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、組合員2名に対して検修業務から外して構内整備等の作業や雑務作業等への勤務指定を行ったことが不当労働行為であるとして争われた事件で、組合員2名に対する勤務指定の撤回、別組合所属の組合員との公平取扱い及び文書交付を命じ、陳謝文の掲示については申立てを棄却した。 |
命令主文 |
主 文 1 被申立人は、申立人組合に所属するX1及びX2に対し、現に行っている勤務指定を撤回し、同人らに対する勤務指定については、国鉄労働組合以外の労働組合に所属する組合員と公平に取り扱わなければならない。 2 被申立人は、本命令書受領の日から1週間以内に、下記の文書を申立人に交付しなければならない。 記 平成2年 月 日 国鉄労働組合岡山地方本部 第三支部西部連合分会 執行委員長 X3 殿 西日本旅客鉄道株式会社 代表取締役 Y1 当社が、貴組合に所属するX1及びX2に対して昭和62年4月7日以降行った勤務指定は、広島県地方労働委員会において不当労働行為と認定されました。 今後、このような行為は繰り返さないようにするとともに、これを機に正常な労使関係の形成に努めます。 3 申立人のその余の申立ては、棄却する。 |
判定の要旨 |
1302 就業上の差別
車両技術係として長年検修業務に携わってきた国労組合員2名を本件勤務指定により草取り、掃除、販売などの業務に従事させたことが不当労働行為であるとされた例。
4414 その他の不利益の場合
本件勤務指定の救済として、現に行っている勤務指定を撤回し、別組合に所属する組合員と公平に取り扱うよう命じた例。
4820 単一組織の支部・分会等
本件申立後、申立人分会は規約に同盟罷業の開始手続きについて規定を具備したこと、本件申立てに係る権利義務を承認した本件申立人分会の規約にもその規定が含まれていることから、申立人適格が認められた例。
5145 救済内容が実現不可能
雑用の職務命令は存在しないことから、申立人の請求する救済内容は法令上又は事実上実現不可能であるとの会社主張が付けられた例。
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業種・規模 |
鉄道業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集90集463頁 |
評釈等情報 |
 
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