概要情報
事件名 |
東日本旅客鉄道(千葉動労支配介入) |
事件番号 |
千葉地労委 昭和63年(不)第11号
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申立人 |
国鉄千葉動力車労働組合 |
被申立人 |
東日本旅客鉄道 株式会社 |
被申立人 |
Y1 |
命令年月日 |
平成 2年 6月18日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
会社の管理職が、組合員X1の出向解除による会社への復帰に際し、同人に対し組合からの脱退勧奨を行ったことが争われた事件で、管理職らをして組合からの脱退勧奨をするなどしての支配介入の禁止及び文書手交を命じ、管理職らを被申立人とする申立てについては却下した。 |
命令主文 |
主 文 1 被申立人東日本旅客鉄道株式会社は、千葉支社の管理職らをして、申立人組合の組合員に対し、申立人組合からの脱退勧奨をするなどして、申立人組合の運営に支配介入してはならない。 2 被申立人東日本旅客鉄道株式会社は、本命令受領後速やかに、申立人に対し、下記の文書を手交しなければならない。 記 平成 年 月 日 国鉄千葉動力車労働組合 執行委員長 X2 殿 東日本旅客鉄道株式会社 代表取締役 Y2 当社千葉支社の車務担当課長が、貴組合員X1氏の出向解除による当社への復帰に際し、同氏に対し貴組合からの脱退を勧奨したことは、労働組合法第7条第3号に該当する不当労働行為であると千葉県地方労働委員会において認定されましたので、今後このような行為を繰り返さないようにいたします。 (注 年月日は、手交の日を記載すること。) 3 被申立人Y1に対する申立ては、却下する。 4 その余の申立ては、棄却する。 |
判定の要旨 |
2610 職制上の地位にある者の言動
出向期間満了による復職時における出向終了予定との面談における会社課長の発言が申立人組合からの脱退を勧奨し、別組合への加入を働きかけたものであるとされた例。
3410 職制上の地位にある者の言動
会社課長の発言が、職務上の地位を利用し、社長の意を体して行ったもので、その責任は会社に帰属されるとされた例。
3500 処分の時期
会社課長の発言は、出向からの復帰者の面談の時という発言の時期を考えると、その真意は、組合からの脱退を勧めたものと解するのが相当であるとされた例。
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業種・規模 |
鉄道業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集90集291頁 |
評釈等情報 |
 
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