概要情報
事件名 |
西日本旅客鉄道(奈良配属) |
事件番号 |
奈良地労委 昭和62年(不)第6号
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申立人 |
国鉄労働組合南近畿地方本部 |
申立人 |
国鉄労働組合奈良県支部 |
被申立人 |
西日本旅客鉄道 株式会社 |
命令年月日 |
平成 1年11月21日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、組合員4名に対し、検査係等の本来業務から販売業務等への兼務発令及び配属発令を行ったことが争われた事件で、4名に対する兼務発令及び配属発令の取消し、本務又は本務相当職への復帰及び文書手交を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人国鉄労働組合南近畿地方本部及び同奈良県支部に所属するX1、X2 及びX3の3名に対し、西日本旅客鉄道株式会社設立委員が同委員会委員長名で行った昭和 62年4月1日付配属通知に記載されている兼務発令及び被申立人が行った昭和62年10月1日 以降の各配属発令をそれぞれ取り消し、上記の昭和62年4月1日付配属通知に記載されてい る本務の所属、職名または、これに相当する所属、職名に復帰させなければならない。 2 被申立人は、申立人国鉄労働組合南近畿地方本部及び同奈良県支部に所属するX4に対し 行った昭和62年6月14日付配属通知に記載されている兼務発令及びその後の各配属発令をそ れぞれ取り消し、昭和62年6月14日付配属通知に記載されている本務の所属、職名または、 これに相当する所属、職名に復帰させなければならない。 3 被申立人は、申立人らに対して、それぞれ下記内容の文書をすみやかに手交しなければな らない。 記 国鉄労働組合南近畿地方本部 執行委員長 X6 殿 国鉄労働組合奈良県支部 執行委員長 X7 殿 当社設立委員が貴組合所属のX1、X2及びX3に対し、昭和62年4月1日付で行った兼 務発令及び当社が同所属のX4に対し、昭和62年6月14日付で行った兼務発令並びに当社が X5ら4名に対し、その後行った各配属発令は、奈良県地方労働委員会において、労働組合 法第7条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であると認定されました。 よって、今後このような行為を繰り返さないことを誓約します。 平成 年 月 日 西日本旅客鉄道株式会社 代表取締役 Y1 |
判定の要旨 |
1300 転勤・配転
1302 就業上の差別
国労組合員3名に対し、設立委員長名で行った昭和62年4月1日付兼務発令及び会社が行った同年10月1日以降の国労組合員4名に対し行った各配属発令が不当労働行為であるとされた例。
1302 就業上の差別
国労組合員X4に対し、昭和62年6月14日付で行った兼務発令が不当労働行為であるとされた例。
3900 「不利益の範囲」
本件各配属、兼務発令等が、国労組合員を従来の経験や技術を生かせず不慣れな業務に従事させるという点で不利益であるとされた例。
4911 解散事業における使用者
国鉄が行った昭和62年3月の人事異動は、設立委員に代わって行った措置であり、その行為の責任は設立委員にあり、設立委員が行った配属等の行為は新会社に承継されるものとされた例。
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業種・規模 |
鉄道業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集88集199頁 |
評釈等情報 |
 
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