概要情報
事件名 |
駿河銀行 |
事件番号 |
静岡地労委 昭和58年(不)第3号-2
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申立人 |
駿河銀行従業員組合 |
被申立人 |
株式会社 駿河銀行 |
命令年月日 |
昭和63年 2月29日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
支店長が、新組合の結成直後、組合員個人ないし朝礼の場で、新組合員を支援する発言をしたこと等が争われた事件で、新組合への加入勧誘等の禁止及びポスト・ノーティスを命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人は、浜松支店における申立人組合員に対する申立人組合からの脱退と駿河銀行職員組合への加入を勧誘するなどの行為をもって、申立人組合の運営に支配介入してはならない。 2 被申立人は、本命令書受領後1週間以内に縦1メートル、横2メートルの白紙に下記のとおり明瞭に墨書し、被申立人の本店及び浜松支店の従業員の見やすい場所に2週間以上掲示しなければならない。 なお、年月日は掲示した初日を記載しなければならない。 記 当行が浜松支店における貴組合員に対し、貴組合からの脱退と駿河銀行職員組合への加入を勧誘した行為は、不当労働行為であると静岡県地方労働委員会によって認定されました。 今後は、このような行為を繰り返さないよう留意致します。 この掲示は、同地方労働委員会の命令によって行うものであります。 昭和 年 月 日 駿河銀行従業員組合 中央執行委員長 X1 殿 株式会社 駿河銀行 代表取締役頭取 Y1 |
判定の要旨 |
2610 職制上の地位にある者の言動
2621 個別的示唆・説得・非難等
支店長が新組合の設立趣意書等の入った封筒を手交するために組合員X2を呼び出したことが支配介入とされた例。
2610 職制上の地位にある者の言動
2620 反組合的言動
朝礼において新組合の委員長名を紹介した支店長発言が、組合が分裂し新組合加入工作が開始された直後になされたことから支配介入とされた例。
2610 職制上の地位にある者の言動
2621 個別的示唆・説得・非難等
2621 個別的示唆・説得・非難等
銀行が組合の代議員である支店長代理X3による組合脱退、新組合加入工作を黙認していた疑いもあるが、銀行が同人の活動を把握していたと認めるに足る疎明はないとされた例。
3102 争議対抗手段
支店長が新組合の設立趣意書等の入った封筒を営業所長に手交したことは、同書類が所長を通じて組合員に配布されることを期待してなしたもので支配介入に当たるとされた例。
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業種・規模 |
金融業、保険業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集83集220頁 |
評釈等情報 |
 
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