概要情報
事件名 |
明穂輸送 |
事件番号 |
富山地労委 昭和60年(不)第1号
|
申立人 |
総評・全国一般労働組合富山地方本部 |
被申立人 |
明穂輸送 株式会社 |
命令年月日 |
昭和62年 3月30日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
|
事件概要 |
会社が、(1)組合支部書記長X1を、社長の暴行行為の捏造、社長及び会社を非難する街宣活動の実施を理由に懲戒解雇したこと、(2)組合員X2を、新規購入のトレーラーに乗務させなかったことが不当労働行為であるとして争われた事件で、X1の原職復帰、バックペイ及びこれに関する陳謝文の手交を命じ、その余の申立ては棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、X1に対する昭和60年3月5日付けの解雇を取消し、同人を原職に復帰させるとともに、解雇の日の翌日から原職復帰に至るまでの間に同人が受けるはずであった賃金相当額を支払わなければならない。 この場合の賃金相当額は、同人が所属していた長距離部門の運転手の同期間における平均稼働実績を基準としなければならない。 2 被申立人は、本命令交付の日から1週間以内に、下記のとおりの陳謝文を申立人に対して手交しなければならない。 記 昭和 年 月 日 総評・全国一般労働組合富山地方本部 執行委員長 X2 殿 明穂輸送株式会社 代表取締役社長 Y1 当社が昭和60年3月5日付けでX1殿を解雇したことは、労働組合法第7条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であると富山県地方労働委員会において認定されました。 当社は、このことを深く陳謝するとともに、今後再びこのような行為をしないことを約束いたします。 3 申立人のその余の申立ては、これを棄却する。 |
判定の要旨 |
0700 職場規律違反
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
暴行事件を捏造して告訴したという理由が認められない以上、当該懲戒解雇は不当労働行為であるとされた例。
0700 職場規律違反
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
書記長X1に対する懲戒解雇は、社長の暴行事件を捏造し、告訴したからであるとの会社理由は認められず、不当労働行為とされた例。
|
業種・規模 |
道路貨物運送業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集81集329頁 |
評釈等情報 |
 
|